なぜ、大学生はビジネスを学ぶべきなのか?|経験ゼロのまま社会人になると…

なぜ、大学時代にビジネスを学ぶ必要があるのか?

大学生の皆さん、はじめまして。私は、慶応大学を卒業後、外資系IT企業に15年勤務していました。大学時代と、社会人になった後を振り返って思うことは、「地に足のついたビジネスについてもっと理解しておけばよかった」ということです。


ビジネス経験ゼロ=社会人になった直後に苦しむことになる

社会人になった直後に苦しむ

私は北海道生まれ、北海道育ちで、大学から東京に出てきました。大学時代は、国際政治を専攻し、ビジネスについて正直よくわかっていませんでしたし、さほど興味もありませんでした。父は地方公務員で、これまたビジネスとは離れた場所にいます。そんな私が、外資系IT企業の内定をもらって、新卒で入社したのですが、大変苦労しました。

その理油は以下の3つです。

1.立場が上の先輩やお客様との付き合い方が分からない

つまり、人間関係です。大学時代は仲の良い友人とだけ付き合ってきました。もちろん楽しかったのですが、お互い心地よすぎて、大変な人間関係に耐える、乗り越える力を養わないままに社会人になってしまいました。

大学では、人間関係については教えてくれません。「目上の人にどのように敬意を払い、話を合わせて、良い関係を築いていくか」ということは、社会人になってからは生命線なのにも関わらず、何も学ばないまま卒業してしまいました。

2.どれくらい一生懸命やらなければならないのか分からない

これは、仕事に対するクオリティについてす。大学時代、間に合わせのレポートや課題を提出してきて、何とか試験を乗り切ってきた不真面目学生であったため、目の前の課題に一生懸命打ち込む、ということがどのようなものかがなかなか理解できませんでした。

よって、どの程度頑張って、どの程度のものを成果物とすれば、社会人としてOKなのかを理解するのに時間がかかりました。

3.自分の能力がなかなか上がらない

私は営業だったのですが、営業としてなかなか実績を出せない、能力が上がらないという苦しさを抱えていました。営業だと、社内調整もあれば、お客様との折衝もあるのですが、なかなか受注には結びつかない。そんな苦しさがありました。

社会人1年目、2年目は、この3つが混ざり合って不安で苦しい毎日を過ごしていました。もし大学生のうちにビジネスがどのように行われているかについてしっかりした理解があれば、こうした苦しみをあえて経験せずに済んだのに…と思わざるを得ませんでした。

そこで、社会人になってから突然苦労しないためにも、ビジネスについて学ぶことをお勧めします。

ビジネスの勉強=ただ本を読む、ではない

ただ本を読む、ではない

ビジネスの勉強というと、「会計知識を理解する」「貸借対照表を読めるようにする」「マーケティングを理解する」など、学問的な理解だと思う方もいます。もちろん、これらの知識があるのは素晴らしいことですし、仕事において役に立つ場面も多くあります。

ただ、それと同じくらい大切なのは「ビジネスにおけるポイントを押さえる」ことです。例えば、このようなことです。

  • 上司に対して、どこまで何を報告するか
  • お客様の誰に対して、いつ何を提案するか
  • 社内のエンジニアにどのように協力を求めるか
  • 顧客からのクレームをどのように処理するか

これらすべてを総合して、自分の成果を上げるためにどのように振舞えばよいか

このようなことは、本を読むだけでは学ぶことができません。

「インターンシップ」で働くという選択肢

インターンシップという選択肢

おすすめしたいのは、学生として勉強しながら実際に働いてみることです。それも、アルバイトなど「既に決まっているタスクを淡々とこなす」のではなく、「小さな組織で、ある程度の裁量をもって考えながら仕事をする」ことです。

日本の就職活動で「インターンシップ」という言葉があります。しかし、日本のインターンシップは「半日インターンシップ体験」ということを言っている企業があるほどで、本来の意味と遠ざかっているものが多数あります。

本来のインターンシップは、「就業経験がない新卒学生などが、企業で本気で働く機会を得る代わりに、履歴書に書ける就労経験と、正社員採用のチャンスを得る」ための仕組みです。

例えば、私が以前所属していた会社には、東南アジア出身の同僚が1名いました。彼は、ヨーロッパの大学に留学・卒業後、ヨーロッパ企業で半年間インターンシップし、そこで優秀さを発揮した結果、正社員として入社して、現在も活躍しています。

一部の日本の企業では、優れたインターンシッププログラムを設けている企業はあります。しかし、こうした企業はインターンシップ枠に当選するだけでも、非常に競争率が高いです。

よって、面白いインターンシッププログラムに当選するのは、かなり低い確率になります。特に、有名大学以外に通っている学生でなければ、当選はまず難しいでしょう。

インターンシップで働くにはどうすれば良いのか?

「そうか、インターンシップの間口は狭いのか。自分には無理だ」と諦める必要はありません。実はインターンシップの間口は非常に広いです。

企業が募集している「インターンシッププログラム」だけが「インターンシップ」ではありません。プログラムを何と呼ぶかが問題ではなく、要するに「本気でビジネスをする経験」を身につければよいのです。もちろん、学生なので学校に行く必要もあります。フルタイムが難しければ、週に数日でも構いません。

インターンシップで働く方法には2つあります。

1.インターン求人サイトから応募する

キャリアバイトなどのインターン求人サイトから、地域や職種からインターンを募集している企業を探してみましょう。アルバイトとは違い、企画・営業・広告・コンサルティング・デザイン/エンジニアなどの職種で未経験の学生でも応募できる求人が多数あります。

早い学生は大学1年生のうちから飲食店などでのアルバイトではなく、企業の中で正社員と同じような仕事をこなしています。

海外でのインターン経験を積みたい学生は、海外ビジネス武者修行プログラムがおすすめ。大学生向け実績・満足度ともにNo.1で、ベトナムでのビジネス経験を積める大人気のインターンプログラムとなっています。

『海外ビジネス武者修行プログラムは、大学生がベトナムで現役の戦略コンサルのサポートを受けつつ、「自分で考えた企画を実践する」実践型海外インターンプログラムです。

2週間で「圧倒的な成長を求める」「挑戦する環境がほしい」「将来は海外で活躍したい」そんな大学生にぴったり。

過去200名以上が参加しており、大学生向けの海外プログラムとしては、実績No.1・満足度No.1の海外インターンプログラムとなっています。

参加時の英語・ビジネススキルは一切不問で誰でも参加が可能です。お客様は欧米人観光客、スタッフはベトナム人という環境の中ビジネス経験をすることで強制的に実践的な英語が身に付けることができます。』海外ビジネス武者修行プログラム

2.気になった企業に直接アプローチをとってみる

働いてみたい企業の求人がないからといって諦める必要はありません。

インターネットを見ていて気になった企業に対して、「XX大学の学生です。ぜひインターンとして働かせてください」と、履歴書と一緒に送るだけです。送ったうちの何件かから「一度面接に来てください」と依頼がきて、面接したうちの何件かから「ぜひインターンとして来てください」と連絡があるでしょう。

大手企業では、そもそも突然連絡してきたインターンを受け入れる枠組みはないので、返信すらくれないことがほとんどです。よって、小さい企業、それも若い経営者がやっているインターネット企業に連絡するのがおすすめです。

社会人を先行体験=就職活動も就職後も有利に

就活で有利に

もしあなたが、学生のうちに就労経験を積んだ場合、次のような点で有利になります。

1.就職活動で圧倒的に有利になる

学生からすると、社会人が具体的に何をやっているのか、正直よく分からないと思います。しかし、自分が実際に責任と役割を持って働くことで、「働くとはこのようなものだ」と具体的に理解することができます。

インターンとして働き始めても、最初はうまくいかないことばかりです。しかし、失敗から学んで、その学びを生かして成果につなげるような活動を行うことで、何かしらの成果が出ます。この失敗→学び→成果、という経験ことが、就職活動で聞きたい経験です。

2.就職後も圧倒的に有利になる

新卒で10人採用する企業でも、仮に10年後に課長職に昇進できる人はせいぜい2,3人程度です。その会社に長く勤める場合でも、そうでない場合でも、あらかじめ就労体験があれば、社会人としての基本(責任感、成果物のクオリティ、早いレスポンスなど)が身についています。これは、スタート地点からして非常に有利です。

3.インターン先にそのまま就職という選択肢が得られる

もしインターン先の企業で、社長に気に入られれば、卒業後ぜひ続けて働いてほしい、とお誘いをもらえるチャンスもあります。社長からすると、新人を改めて雇って研修して育てるよりも、既にしっかり働いてくれている実績があるインターンをそのまま雇うほうが確実だからです。

ただ、インターン先に入社する前に、給料がその他条件が見合うかどうか、そして自分の長期的なキャリアを考えて、このまま同じ会社で働き続けるのがよいかを考える必要があります。個人的には、就職活動で全く別な企業に入社することをお勧めします。

4.起業が現実的な選択肢になる

最後に、小さな会社で社長(経営者)のそばで働く、ということは、社長が何を考えて毎日過ごしていて、何に時間を割いているかを観察することができます。

私は、大手の外資系IT企業から、小さい外資系IT企業に転職して、社長の隣の机で働いていたのですが、学ぶことが非常に多くありました。このような学びは、卒業していきなり大企業に入社してしまった場合、まず得ることができない貴重な経験です。

もし、インターン先の社長のようになりたい、と思うのであれば、自分で起業するという選択肢もあります。起業は楽ではありませんし、かなり不安定なので誰にでもおすすめできるわけではありません。

しかし、インターンしながら多くの人と人脈を作ったり、インターン先の社長から継続的に仕事をもらえるような人間関係を持てば、リスクは少なくなります。

自分が「超優秀」ではないと思う人ほどビジネス経験を

大学の中には、一部ずば抜けて優秀な人がいます。こうした人はごくわずかです。もし、自分が「超優秀」と言えるほど優秀ではないと思うのであれば、大学生時代のビジネス経験、インターンシップはおすすめできます。就職活動や社会人生活を後押ししてくれる経験となるからです。

もし、ここまで読んで「なるほど」と思われた場合は、まず行動してみましょう。世の中、文章を読んで納得しても、実際に行動する人はほとんどいません。ですので、行動したもの勝ちです。皆さんの幸運を祈ります。

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