データで分かる!就職するなら地方?都会?メリット・デメリットをまとめてみた

就職するなら地方?都会?メリット・デメリットをまとめ

地方の大学生が就職活動をする際、まず思い悩むのが『どこに就職するか?』という問題です。このまま地方にとどまって、親の近くで暮らすか。それとも都会で自由な社会人生活を送るか…。苦悩される方も多いはず。

そんな学生の皆さんのために、地方と都会、それぞれで就職し、社会人生活を送ることのメリットとデメリットをまとめました。


データで比較!働きやすさとお金の事情

地方と都会の収入比較

働きやすいのは地方と都会どっち?お金はやっぱり都会暮らしの方がかかるのでしょうか? まずは地方と都会をデータで比較しながら、両者のメリット・デメリットを探っていきます。

※両者を比較するために、【都会=日本の首都・東京】、【地方=秋田県】として、データを見ていきます。(秋田県を地方の代表としたのは、人口密度の低さや人口減少率を考慮した結果です。)

平均年収

学生の皆さんが最も気になるであろう点に早速切り込みたいと思います。

東京…605万9900円(全国一位)
秋田…370万9100円(43位)

なんと、東京の平均年収は秋田の約1.6倍…!いきなり衝撃的な結果となりました
出典:厚生労働省|平成28年賃金構造基本統計調査(2016年)

勤労者世帯の一年間の出費

収入の次は、一年間暮らすのにどれくらいお金がかかるのかを見てみましょう。

東京…約355万円 秋田…約281万円

支出をみると、やはり都会の方がお金がかかりそうですね。しかし、平均年収をみると、百万円単位で差があります。お金のことだけを考えると、都会に軍配があがりました。
出典:都道府県格付け研究所|勤労者世帯の消費支出(2012年)

一日当たりの労働時間

社会人になっても自由な時間が欲しい!という人が気にしがちなのが、働く時間の長さです。地方と都会では、どんな差があるのでしょうか?

東京…485分
秋田…462分

東京…475分
秋田…451分

若干ですが、都会の方が労働時間は長そうです。しかし!詳しいデータは省略しますが、長時間労働について見ると、都会は地方に比べて圧倒的にその割合が高いです…。

仕事の量は、やはり都会の方が多いようですね。
出典:総務省|平成23年社会生活基本調査( 2011年)

離職率

働きやすさを調べるための指標として、仕事をやめてしまう割合がどれだけ高いかを見てみましょう。

東京都…4.9 %
秋田…4.3 %

やはり都会の方が、若干ですが離職率は高いようです。
出典:統計のメモ帳|社会生活統計指標-都道府県の指標(2012年のデータ)

今回はあくまで東京と秋田県の比較で、データは若干古いですが、

  • 金銭面を考えれば都会に就職した方がお得
  • 働きやすさのことを考えると地方も悪くない

といえそうです。

実際に住んでみて分かった!地方のメリットとデメリット

次に、地方の大学に四年間通い、そのまま地方に就職して社会人生活を送る私が、暮らしていて分かったメリットとデメリットをご紹介します。地方のメリット・デメリットの反対が、東京のメリット・デメリットとなりそうです。

地方に住むメリット

地方に住むメリット

1.子育てがしやすい

地方は、とにかく若くして子供を産む方が多いです。その理由として、2世帯や3世帯で暮らす、家族のつながりがあることが挙げられます。要は、自分の両親が子供の面倒を見てくれるので、子育てと仕事を両立しやすいのです。

都会では待機児童の多さが問題になっていますが、地方は家庭内に子供を見てくれる人がちゃんといます。社会人になったら家庭を築きたい!という方には、地方がおすすめかも?

2.広い家を手に入れられる

またまたデータの話になってしまいますが、東京の持ち家率は全国最下位で44.6 %なのに対し、秋田県は78.4 %と、マイホームを持っていない人の方が珍しいほどです。(出典:都道府県データランキング(2008年のデータ

都会に比べ土地の値段も安い地方では、家が建てやすいのかもしれません。賃貸でも格安で広い家が借りられますし、ゆったり暮らせる住まいが手に入るのは魅力的ですね。

3.美しい自然が身近にある

植物が好きな方はもちろん、写真、山登りやサイクリングなどアウトドアな趣味を持っている方は、思いっきり地方暮らしを満喫できます。

私は美しい景色に癒されることと合わせて、毎週末温泉巡りのドライブに出掛けますが、都会ではできない贅沢だな~としみじみ感じています。日帰り温泉の入浴料も400円ほどで格安ですよ。

地方に住むデメリット

地方のデメリット

1.買い物が不便で娯楽も少ない

生活必需品程度なら問題ありませんが、服などの嗜好品は、売られている場所も数も限られています。服を買う場所といったら、しま●ら、か、ユ●クロの二択なんてこともザラにあります。ショッピングが楽しめないのは地方のあるあるです…。

娯楽施設も非常に少ないです。地方に暮らすと、カラオケと映画館に行く頻度が確実に増えますよ。(デート場所もマンネリ化しやすく、どこに行こうか考えるのが億劫になりがちです…。)

2.公共交通機関が充実していない

電車は1時間に一本!なんてことは、地方ではあたりまえの光景。車社会なので、電車やバスを利用する人にとっては恵まれた環境とはいえないです。

3.仕事・学問の幅が狭い

特にデザイン会社や出版社、アニメ制作会社など、エンタメに関する分野の仕事は、地方にはまだまだ数が少なく、職業選択の幅は狭いです。
私が住んでいた地方には美大があったのですが、大半の学生が都会で就活をしていたようです。

また、大学の数も少なくカバーしている学問領域も限られています。(農学や水産等は地方の方が充実している場合もあります。)

ですので、子供に幅広い教育を受けさせたいという方は、都会で就職した方が良さそうです。1人暮らしさせるという方法もありますが、経済的な負担がかかります。

地方VS都会 あなたが本当に幸せになれる就職場所はどっち…?!

ここまで地方と都会、どちらに就職すべきかを見てきましたが、

  • 金銭面のことを考えると『都会』
  • 働きやすさのことを考えると『地方』
  • 買い物のしやすさ・娯楽のことを考えると『都会』
  • 子育てのしやすさやマイホームなどのことを考えると『地方』
  • 仕事や学問の幅広さなら『都会』
  • 自然の豊かさ・アウトドアを楽しむなら『地方』

というようにまとめられます。

地方と都会どちらにも良いところ悪いところがあります。大事なのは、『あなた自身』が、どんなことを重視して、これからの人生を歩みたいのかということです。

ESの書き方、面接対策、ビジネスマナー…など、就活対策に追われている学生の皆さん。ぜひ、一度立ち止まって、自分がどんな風に暮らしたいかを考えてみてください。

そうすれば、あなたにとって『地方』と『都会』どちらに就職すれば、より幸せになれるのかがきっと見えてくるはずです!

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