就活の企業選び|就活生の志望職種は?選考基準はどうしてる?

就活生の企業選び

就活を始めるにあたって最初の課題は「企業選び」です。

日本だけでも400万社の企業がある中、就活を始める学生の多くは社会にどのような企業・職種・労働形態があるのかなど全然知らないですよね。

また、テクノロジーによって社会が目まぐるしく変化している現状も知らない学生も多いかもしれません。

今回は、就活生が志望する企業をどんな基準で絞っているのかなどを見ていきます。


就活生の企業選び

4割超の就活生が大手志望

あなたは「大手企業志向」ですか、それとも「中堅・中小企業志向」ですか

  • 絶対大手企業がよい:16年卒(6.9%)
  • 自分のやりたい仕事ができるのであれば大手企業がよい:16年卒(36.0%)
  • やりがいのある仕事であれば中堅・中小企業でもよい:16年卒(42.6%)
  • 中堅・中小企業がよい:16年卒(9.9%)
  • その他(公務員・Uターン脂志望など): 16年卒(4.2%)
  • 自分で会社を起こしたい:16年卒(0.5%)
データからの考察
割合は均衡しているが、大手重視派の学生よりも中堅・中小重視で良い派の学生の割合が上回っている。また、企業の規模に強い拘りを持っている学生は少数であることも分かる。

参考:株式会社マイナビ『2017年卒マイナビ大学生就職意識調査

就活生はやりたい仕事ができるかどうかを重要視している

あなたが企業選択をする場合、どのような企業がよいと思いますか(2つを選択)

  • 1位:自分のやりたい仕事(職種)ができる会社(16年卒:40.2%)
  • 2位:安定している会社(16年卒:26.3%)
  • 3位:社風が良い会社(16年卒:17.8%)
  • 4位:働きがいのある会社(16年卒:17.6%)
  • 5位:勤務制度、住宅など福利厚生の良い会社(16年卒:12.4%)
  • 6位:給料の良い会社(16年卒:11.2%)
  • 7位:これから伸びそうな会社(16年卒:9.6%)
  • 8位:一生続けられる会社(16年卒:8.9%)
  • 9位:休日、休暇の多い会社(16年卒:8.3%)
  • 10位:自分の能力・専門を活かせる会社(16年卒:7.8%)
データからの考察
就職で大事なのは望んだ仕事ができるかどうかであり、希望職がない場合は安定・保障・社会的意義を求めているのではないか。

参考:株式会社マイナビ『2017年卒マイナビ大学生就職意識調査

就活生には営業職が最も人気

現時点での志望職種は何ですか

  • 1位:営業企画・営業部門(16年卒:26.3%)
  • 2位:総務・総理・人事などの管理部門(16年卒:14.1%)
  • 3位:商品企画・開発・設計部門(16年卒:13.8%)
  • 4位:研究・開発部門(16年卒:11.4%)
  • 5位:製造技術・生産管理部門(16年卒:4.8%)
  • 6位:広報・宣伝部門(16年卒:4.4%)
  • 7位:情報システム部門(16年卒:4.3%)
  • 8位:海外営業などの海外事業部門(16年卒:3.5%)
  • 9位:技術サービス部門(16年卒:3.3%)
  • 10位:調査・企画部門(16年卒:2.7%)
  • その他:10.4%
データからの考察
募集人数が多いからか、最も人気の職種は営業企画・営業部門。専門的な技能を求められる職は志望する就活生が少なく、就活を有利に進められそうだ。

参考:株式会社マイナビ『2017年卒マイナビ大学生就職意識調査

半数以上の就活生仕事に楽しさを求めている

仕事観 (16年3月調査)

  • 楽しく仕事をしたい:54.1%
  • 仕事とプライベートを両立させたい:55.0%
  • 収入があれば良い:27.2%
  • 社会に貢献できるしごとをしたい:25.6%
  • 出世したい:11.5%
  • 人の役に立つしごとをしたい:28.3%
  • 自分のやりたいことを、仕事を通じて実現したい:28.2%
  • 将来的には起業したい:5.3%
  • その他:0.5%
データからの考察
「楽しく仕事をしつつ自分の時間も十分に欲しい」というのが多くの就活生の本音。

参考:一般財団法人 雇用開発センター『2016年卒大学生就職活動調査

就活前の学生は企業の社風を最も重要視している

エントリー・応募する企業に対して重要視する項目は何か?

  • 1位:社風(45%)
  • 2位:業種(40%)
  • 3位:場所(23%)
  • 4位:職種(17%)
  • 5位:福利(15%)
  • 6位:給与(14%)
  • 7位:規模(11%)
  • 8位:転勤(5%)
データからの考察
企業文化に共感できるかどうかがエントリーする際に重要な項目であり、気になった企業に対して体育会系か文化系かといった特色を見定めて自分に合う企業を探している。

参考:(株)ライセンスアカデミー 進路情報研究センター『就職に関する意識調査

就活生は企業の安定を最も重要視している

企業選定基準 (15年9月調査)

  • 安定している:45.3%
  • 給料が良い:34.0%
  • 社風が良い:42.0%
  • 転勤がない:15.6%
  • これから伸びる:5.8%
  • 有名な:6.5%
  • 一生働ける:17.6%
  • 休みが多い:12.7%
  • やりたい仕事ができる:36.9%
  • 自分の専門を活かせる:13.3%
  • 研修がしっかりしている:5.6%
  • 福利厚生がしっかりしている:28.9%
  • その他:1.8%
  • 特にない:2.5%
データからの考察
「私を大事にして長い間養って欲しい」というのが多くの就活生の本音。

参考:一般財団法人 雇用開発センター『2016年卒大学生就職活動調査

就活後の就活生は企業からもらえる給与を最も気にしている

就労上の重要点(16年3月調査)

  • 給与・年収:60.1%
  • 残業の少なさ:25.2%
  • 休みの取りやすさ:36.0%
  • 福利厚生制度が充実している:48.3%
  • 勤め先の場所(立地):44.8%
  • 仕事のやりがい:42.2%
  • 希望する仕事ができる:30.0%
  • 新たな人との出会い(会社や取引先の人間関係):16.6%
  • 知識・能力向上機会(教育・研修・留学):21.9%
  • 社内での昇進の可能性:12.1%
  • 将来、独立や起業をするための経験が積める:6.0%
  • 定年で勤められる:17.2%
  • 親や周囲の意見:7.3%
  • その他:0.5%
  • 重視する(求める)点はない:4.0%
データからの考察
「満足のいく給与と保障を用意しろ」というのが多くの就活生の本音。

参考:一般財団法人 雇用開発センター『2016年卒大学生就職活動調査

企業から見た就活生

企業の採用基準と学生のアピールポイント

就職みらい研究所『就職白書2016』

企業が採用で重視するのは圧倒的に人柄

企業が採用基準で重視する項目

  • 1位:人柄(93.0%)
  • 2位:自社/その企業への熱意(79.0%)
  • 3位:今後の可能性(68.4%)
  • 4位:性格適性検査の結果(41.2%)
  • 5位:能力適正検査の結果(34.8%)
  • 6位:学部・学科/研究科(24.7%)
  • 7位:大学/大学院で身につけた専門性(23.5%)
  • 8位:アルバイト経験(22.0%)
  • 9位:大学/大学院での成績(19.3%)
  • 10位:大学/大学院名(17.1%)
  • 11位:語学力(15.4%)
  • 12位:大学入学以前の経験や活動(12.8%)
  • 13位:知識試験の結果(12.5%)
  • 14位:取得資格(11.9%)
  • 15位:所属クラブ・サークル(11.5%)
  • 16位:所属ゼミ・研究所(6.3%)
  • 17位:海外経験(6.1%)
  • 18位:趣味・特技(5.4%)
  • 19位:ボランティア経験(5.2%)
  • 20位:インターンシップ経験(4.5%)
  • 21位:パソコン経験・スキル(4.0%)
  • 22位:OB・OG・紹介者とのつながり(1.5%)
  • その他(2.4%)
データからの考察
就活生は自分の経験をアピールしがちだが、言ってること自体はそんなに信用されてなくて、かなりなんとなくの印象で判断されている。

参考:就職みらい研究所『就職白書2016』

多くの就活生が企業に対して無意味なアピールをしている

(就活生が)面接等でアピールする項目

  • 1位:人柄(52.9%)
  • 2位:アルバイト経験(40.7%)
  • 3位:自社/その企業への熱意(30.3%)
  • 4位:所属クラブ・サークル(26.2%)
  • 5位:趣味・特技(25.1%)
  • 6位:OB・OG・紹介者とのつながり(16.5%)
  • 7位:所属ゼミ・研究所(16.2%)
  • 8位:大学/大学院で身につけた専門性(15.6%)
  • 9位:大学/大学院名(14.4%)
  • 10位:今後の可能性(13.1%)
  • 11位:学部・学科/研究科(12.9%)
  • 12位:取得資格(11.0%)
  • 13位:ボランティア経験(9.2%)
  • 14位:大学/大学院での成績(8.3%)
  • 15位:大学入学以前の経験や活動(6.5%)
  • 16位:語学力(5.8%)
  • 17位:インターンシップ経験(5.7%)
  • 18位:海外経験(5.3%)
  • 19位:パソコン経験・スキル(4.2%)
  • 20位:能力適正検査の結果(2.8%)
  • 21位:性格適性検査の結果(2.3%)
  • 22位:知識試験の結果(1.3%)
  • その他(1.4%)
データからの考察
企業は就活生の人柄や熱意を見ているのに対して、就活生はアルバイトやサークル活動などをアピールしている。企業の採用基準と学生のアピールする項目には大きな溝がある。

参考:就職みらい研究所『就職白書2016』

Column

大学生の就活ノウハウは明らかに間違っている

企業の採用基準と学生のアピールポイントを比較してみると明らかですが、学生が就活で企業にアピールするポイントは間違っています。

学生が就活で採用担当に伝えるべきことは、

  • 人柄
  • 自社/その企業への熱意
  • 今後の可能性

です。今までのことを語るよりも自分の熱意・ビジョンを打ち出した方が効果的です。

最後に

楽しい仕事・プライベートが充実する仕事が良いだろうけど…

就職して働くことになったら最初はレベル1の状態です。何十年も一生懸命仕事をしている人がたくさんいる中、楽に成果が出せる人はごくわずかです。

「最初の2,3年はちょっと大変かもしれない」というのを理解した上で、最初はこれから楽しく・プライベートも充実した仕事をしていくために実力をつけるために働く感じが良いかもしれません。

安定は存在しない

企業の選定基準として安定しているかどうかを重要視する就活生が45.3%と多く、一部一生続けられる会社が良いと思っているようですが、どんな会社も安定はありません。

10年以上続く会社は10%にも満たないですし、リストラの危険性などもあります。安定を手にいれるには、不安定な社会に適応していくしかありません。

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