内定を取得して安心したところで、多くの学生が陥りがちなのが内定ブルーです。就職活動を終えて気分が晴れるはずが、逆に落ち込んでしまったり、これで本当にいいのかと自分の決断に悩むこともあるのではないでしょうか。
その内定ブルーが原因で、中には内定を辞退してしまう学生も少なくはありません。ですが、しっかりと内定ブルーとの向き合い方を確認し、自分の決断に自信を持つことが重要です。
そこで今回は、せっかく獲得した内定を無駄にしないためにも、内定ブルーとは何かをしっかりと把握し、克服する方法をお伝えします。
内定ブルーとは
そもそも内定ブルーとは一体何なのでしょう?
内定ブルーとは、内定を取得したにも関わらず、本当にその企業でいいのか、他にもっと条件のいい企業があるのではないか、入社後にしっかりと仕事ができるのかと不安になってしまう状態を指します。
社会人になることへの不安が主な原因となり、内定後に企業について調べたら
- 評判が悪かった
- ブラック企業かもしれない
こういった不安がさらに内定ブルーを促す原因にもなります。
内定ブルーになる学生は少なくはなく、なんと学生の7割以上が内定ブルーに陥っているとも言われています。そして、3割もの学生が不安を取り払うことができず、内定式後も就活を続けています。
これによる内定辞退も企業を悩ませており、再度採用活動を実施しなければいけない企業も出たりなど、対策が必要となっています。
どういう学生が内定ブルーに陥りやすいのか
では、具体的にはどういう学生が内定ブルーになりやすいのでしょうか? 内定ブルーになってしまう学生にはいくつかのパターンがあります。
1.内定先に満足していない
まず、本当にこの企業でいいのか、と内定先に不安を感じてしまう学生が内定ブルーになりやすいと言われています。特に複数の企業から内定をもらった学生は、他の企業の方が良かったのではないか、自分の選択は誤っていないかと不安になりがちです。
また、周囲の友人が大手企業から内定を取得していたりするとそれらと比較をしてしまい、自分の内定先に満足できなくなってしまうこともよくあります。
この場合、たとえ第一志望の企業から内定をもらっていたとしても、他人と比較をしてしまい内定先に満足ができなくなってしまうのです。
2.自分の周りが納得できてない
家族が内定先に満足していない、というパターンも多くあります。エリートの家系で、親も兄弟も大手企業に勤めている中、家族の期待に応えられないまま就活を終えていまうと、自分の希望する企業から内定をもらっていたとしても、自信を失ってしまいます。
そして、家族から内定先についてネガティブな意見をもらってしまうと、自己否定、内定ブルーと陥ってしまうのです。
3.社会人になることへ不安を感じる
心配性な性格の学生ほど、内定ブルーに陥りやすいといえます。
内定を取得をしたものの、その企業でしっかりと働けるのか、周囲の人とうまくやっていけるのか、仕事を楽しむことができるのか、など多くの不安を感じてしまう学生は内定ブルーになりがちです。
社会人になることは環境が変わることなので、社会人としての自分の姿をイメージすることは難しいですし、何もかもがわからないことだらけです。そういった状況を楽観的にとらえられず、真剣に悩んでしまう学生が内定ブルーになってしまうのです。
内定ブルーを克服するには
では、内定ブルーを克服するには具体的にどうしたらいいのでしょうか?内定ブルーを克服する方法はいくつもあります。なので、もしも内定ブルーになってしまったら、一人で悩まずに以下の解消法を試してみましょう。
1.内定者と親しくなる
選考の中で親しくなった人がいるのであれば、内定先への不安を打ち明けたり、疑問に思っていることを相談してみましょう。内定式でも多くの内定者との交流を図ることができます。
内定ブルーを抱えている人は、自分だけが不安に感じていると思いがちです。しかし、内定者同士であれば、同じ不安を抱えていることも多いので、自分だけではない、と安心することができます。ポジティブな意見をもらうことで自分の考え方が変わるかもしれません。
何より、この人たちと一緒に入社をしたい、という仲間が見つかれば、入社への不安よりも楽しみが大きくなるはずです。
2.先輩社員との交流をもつ
内定先にOB・OGがいるのであれば、話を聞いてみましょう。企業によっては社員との懇親会が開かれることも多いので、そうした機会に積極的に参加をすることが重要です。
内定ブルーの原因として、社会人としてのイメージがつかないことも挙げられます。実際に働いている様子を具体的に聞くことで、自分の社会人としてのイメージもしやすくなり、不安も解消されるはずです。抱いている不安を聞いてもらうことで、社会人目線で的確なアドバイスをもらうことができます。
また、こういう社会人になりたい、という自分の理想像となる先輩社員を見つけることで、その企業での目標ができ、内定ブルーを克服できることでしょう。
3.志望動機をもう一度見直す
一度内定を取得すると、その企業への熱意を忘れがちです。自己分析からやり直し、どうしてその企業を選んだのか、というのをじっくりと見つめ直してみてください。
そうすると、こういう理由でこの企業で働きたい、この企業では自分のこの強みを生かすことができる、など”その企業に決めた理由”というのを再度明確にすることができます。
就職はあくまで人生の通過点です。その先に何をしたいと考えているのかを再確認できれば、就職する意義が見えてきます。
4.内定先のいいところを書き出す
内定ブルーになっているときは、内定先の悪いところばかりを見がち。特にネット上にはネガティブな口コミも多いので、そういった情報に惑わされている人も多いです。
なので、自分の企業研究などを振り返り、その企業のいい点を見直してみましょう。そうすると、「この企業でこれをやりたい」「こういう風に活躍したい」などポジティブな気持ちに切り替えることができ、その企業を志望した就職活動時の気持ちを思い出すことができるはずです。
また、内定先が第一志望でなかったとしても、内定をもらえたということは、その企業の人事が相性がいい、この学生なら活躍できる、と判断してくれた証拠です。そのように、内定をもらえたことをポジティブにとらえることも大切です。
5.就職活動を再開する
上記の方法でも内定ブルーを克服できなかった場合は、再度就職活動をし、さらに複数の企業を見てみましょう。なぜなら、内定を取得すると、他の企業ばかりがよく見えてしまうからです。
ですので、もう一度他の企業とも比較することで、やっぱり自分には今の内定先が向いている、そこで働きたい、という思いに戻ることができるかもしれません。
もしくは、内定先が第一志望ではなく満足していなかった場合でも、最後の最後まで就職活動を続けることで、諦めがつくことができるかもしれません。内定ブルーでいつまでも落ち込んでいるのであれば、とにかく行動に移してみるのもおすすめです。
まとめ
いかがでしたでしょうか? 内定ブルーは、学生にとっては辛い状況かもしれません。しかし、社会人になることに対して真剣に考えているからこそ不安に感じます。
ある意味では自分の将来としっかりと向き合っている証拠とも言えるでしょう。内定ブルーは多くの学生が陥るものですので、特に自信を失う必要はありません。もしもどうしても気持ちの切り替えができない場合は、上記の解消法を実践してみてください。