附属校から大学受験をせずに進学したエスカレータ組。
彼らは苦労せずに学生生活をのうのうと過ごしていると思われがちですが、採用担当からはどういった目で見られているのでしょうか。
エスカレーター組の方は「附属校出身のエスカレーター組は就活で不利になるのか?」と不安に思いますよね。
今回は、エスカレーター組の社会での評価と、就活時に採用担当にどのような印象を持たれるのかについて解説していきます。
附属校から受験せずに進学した学生の総称。幼稚園→小学生。小学生→中学生。中学生→高校生。高校生→大学生。の4段階に分かれる。ここでは、幼稚園から高校受験までの間に附属校に進学し、大学受験をせずに大学入学を果たした学生群を指すこととする。
エスカレーター組は就活で不利になるのか?
結論をお伝えすると、その答えは『YES』です。
では、なぜ不利になるのかを説明していく上で、エスカレーター組のマイナス面とプラス面を確認していきましょう。
エスカレーター組のマイナス面
エスカレーター組のマイナスな社会的印象を列挙すると以下になります。
- 大学受験の苦労を知らない
受験勉強せずに遊んでいたに違いない - 仲の良いグループでつるみがち
高校以前からの仲の良い友達とばっか遊んでいたに違いない - 学業の成績が良くない
大学に進学できるからって勉強してこなかったに違いない - 実家暮らしで生活に苦労したことがない
実家から離れたら何もできなくなるに違いない - 人生で大きな失敗経験をしたことがない
ちょっとの失敗で立ち上がれなくなるに違いない - 甘やかされて育ってきた
怒られたらふてくされて会社に来なくなるに違いない - 親の言う通りに生きてきた
他人任せ。自分の力で大きな決断ができないに違いない - 自立していない
一人での生活ができないに違いない
※上記に当てはまる学生は一部ですが、エスカレーター組の環境上、受験組の学生よりもこのような傾向にあります。
大きく捉えると、エスカレーター組は【楽して生きてきたに違いない】という偏見を持たれています。これを読んでいるエスカレーター組の方は、これまでどんな苦労をして大学まで進学してきたか振り返ってみてください。
エスカレーター組のプラス面
エスカレーター組の良い社会的印象を列挙すると以下になります。
- 受験する必要のない時期に勉強を頑張っていた
他の人が頑張らない時に力を出せるかもしれない - 地頭が良い人が多い
思考が柔軟で新しいアイデアを思いついてくれそうだ
※これ以外思いつきませんでした。他に何か思いついたら付け足していこうと思います。
要するに、採用担当は【エスカレーター組だから〇〇に秀でている】という印象を持っていないため、評価においてマイナスに働くことはあっても、プラスに働く可能性は低いわけです。
そのため、エスカレーター組は就活で受験組よりも不利だと考えることができます。
エスカレーター組が就活で勝つ方法
では、先に挙げたマイナスの印象を逆転させるためにはどうすれば良いのでしょうか?
実は見方を変えると、エスカレーター組は有利であるという風にも見えてきます。その点を解説します。
ゲインロス効果でギャップ萌えを狙う
印象操作を行うにあたって、相手にマイナスの印象を抱かせた上で情報を付加し、プラスに転じさせる方が良い印象を与えることができます。これをゲインロス効果(日本でいうギャップ萌え)と呼び、マイナスとプラスの差が大きいほど印象を深く与えられると言われています。
具体的に説明します。
- Aさん:不真面目に見えて、気配りで誠実な人。
- Bさん:真面目そうに見えて、気配りで誠実な人。
※気配り力や誠実性は同レベルとする。
この2人がいた場合、どちらがより良い印象を得られると、Aさんであるわけです。(事前にBさんのような人材が求められている場合は当てはまらない)
生徒会長が老人に席を譲ったところで大して褒められないものの、ヤンキーが同じことをすると異常に褒められるやつです。
最初の印象がマイナスである方が有利だと思いませんか?
悪印象を論破するネタを生み出す
エスカレーター組で、何も考えずに学生生活を送ってきた学生は低い評価を与えられてしまうのは当たり前です。ところが、ゲインロス効果でわかるように、少し頑張れば通常よりも良い評価が得られるのがエスカレーター組でもあります。
例えば、こんなエスカレーター組がいたらどうでしょうか?
- 「受験時期はすることがなかったので、プログラミングの勉強をしてました」
- 「社会常識を学ぶための一環として飲食店でのアルバイトをしていました」
- 「エスカレーター組だからといって何にも挑戦しないのではなく、学生時代はインターンなどに積極的に参加し、社会で役立つスキルの獲得に努めました」
きっと採用担当はこのように思います。
- 「受験時期でもやるべきことを見つけ、自分で勉強をしていけるなんてなんて頭の良い学生なんだ」
- 「見た目はチャラいけど、最低限のマナーとかは分かってくれてそうだな」
- 「エスカレーター組の中のあたりに出会ったぞ」
当たり前のことでも、エスカレーター組がやれば、通常よりも高い評価を得ることができます。
「エスカレーター組だから就活で不利になるのは仕方がない」と考えて何もしない人は就活で苦労します。しかし、自らの頭で考えて様々なことに挑戦したエスカレーター組は、例えそれが普通のことであってもゲインロス効果によってプラスに働く情報となります。
この心理効果を活用して、就活を有利に進めていきましょう。
偏差値の高くない大学のエスカレーター組は危険
慶應義塾大学などの優秀な学生の集まる大学であれば良いですが、MARCH以下の附属校の場合、よりマイナス面が強調される見方をされてしまいます。
学歴のない学生ほど努力が必要なものの、その多くは遊び呆けてばかりですが、危機感を持った方が良いです。
幼稚園からのエスカレータ組は、採用してくれない?
エスカレータ組の中でも最も扱いづらいのが幼稚園からのエスカレーター組です。
親がお金持ちであったり、甘やかされて育つ、自由奔放に生活をしている人が多いため、採用担当もそういった印象を抱いています。
その場合も同じく、採用担当に逆の印象を植え付けることでより良いプラスの評価に変換できるので、就活の際は諦めずに工夫をして頑張ってみてください。
まとめ
エスカレーター組は就活で不利だけど有利
確かに、エスカレーター組は就活で不利になります。ですが、工夫次第で簡単に印象を覆し、就活を有利に進めることも可能です。
なお、少しマイナス面を強調して書きましたが、実際は受験組・エスカレーター組での就職差別はほぼありませんし、大して見られていません。
会って話した印象やどんな専門知識・スキルを持っているかが一番大事になってきます。(相手にマイナスな印象を抱かれていた場合にゲインロス効果で印象操作をしていくと良いと思います。)
大切なのは、遊んでばかりではなく何かしら目的を持って生きることです。