社会人には必須!?簿記資格を取得する必要性とその4つのメリット

簿記資格を取得する必要性とその4つのメリット

簿記というと会計や経理を職としたい人が取得する資格というイメージがあります。帳簿をつけたり、勘定を合わせたりと数字を追う勉強になるため、数字が苦手という人はつい避けてしまいがちな資格が簿記の資格ですよね。

しかし、簿記の資格は全社会人が持っておいて損はない資格でもあるため、学生のうちに取得しておくのもおすすめです。

今回は簿記資格を取得する必要性とその4つのメリットについてご紹介します。


簿記資格とは?

そもそも簿記とは「帳簿記入」の略で、企業の会計や経理をするときに使う知識です。経理担当の人は少なからず簿記を知識として知っているということになります。

簿記の資格は日本商工会議所が主催し、各地商工会議所が開催する「日商簿記検定試験」に合格することで取得できる資格です。1級から4級まで難易度で分けられており、1級が最も難しく、合格率は1割~2割程度しかありません。

3級と4級は合格率も5~6割程度あるので勉強すれば比較的容易に取得することができます。2級については合格率が3~4割程度となり、きちんと勉強しなくては合格できない内容になっています。

年に3回(6月、11月、2月)開催されており、100点満点中の合格点は70点以上です。3級と4級は小売業やサービス業が主流の商業簿記のみですが、2級には商業簿記の他に製造業で使う簿記の知識・工業簿記が試験科目として課されます。

なお、1級については商業簿記と会計学、工業簿記と原価計算など4つの科目に分かれているため、難易度も非常に高めです。

簿記の初心者はまず3級から挑戦する人が大半です。企業の求人で求められる知識が3級程度からのものが多いため、まずは3級に挑戦してみましょう。3級なら、2級との併願も可能なので、ゆとりがある人は2級にもチャレンジしてみてもいいかもしれません。

簿記資格はどんな人に必要なの?

<簿記3級>

  • 就活のための武器にしたい人
  • 就活時の企業研究に使いたい人
  • 起業を考えている人
  • 営業職の人

簿記3級はすべての社会人が持っていて損はない資格と言えるでしょう。ビジネス界の公用語ともいえる簿記の基礎的な知識を身につけることができるので、即戦力としてビジネス業界で戦うことができます。

最近では、就活のための武器にしようと学生の間に簿記3級を取得する学生も増えてきましたよね。就活のためにはまずは3級からチャレンジしてみるといいでしょう。

<簿記2級>

  • 経理の仕事をしたい人
  • 会計事務所、税理士事務所で働きたい人

経理の仕事をしたい人には簿記資格は必須です。簿記2級になると内容が少し踏み込んだものになるため難易度も高めですが、経理の仕事を志す人は、簿記2級はマストだと言えるでしょう。

実際に企業の求人でも、経理担当者や会計事務所スタッフの募集の場合は簿記2級取得を必須としているところがたくさんあります。他の志望者と差をつけたいのなら2級まで取得しておくことをおすすめします。

<簿記1級>

  • 税理士になりたい人

簿記1級を取得すれば税理士試験を受験するときに簿記科目が免除になるというメリットがあります。そのため、税理士を志す人のなかには簿記1級を取得する人が多くなっています。

簿記資格を取得する4つのメリット

1.就活で有利になる

就活のときに自分をアピールするための武器になるという点は簿記資格取得のメリットです。簿記はビジネス業界では語学で言うところの英語と同じ共通言語です。

簿記が分からないのではビジネス業界では相手にされないケースも出てきます。そのため、簿記の知識をあらかじめ取得している学生は、即戦力が欲しい企業にとってはのどから手が出るほど欲しい人材なのです。

2.企業研究の役に立つ

志望企業の業績を見ることができる点もメリットのひとつです。最近では直近の財務諸表を公開している企業もたくさんありますよね。簿記3級では企業経営の成績表である貸借対照表や損益計算書をはじめとした財務諸表のつくりや仕組みなどについて学習します。

そのため、自分が志望する企業の業績を見ることができ、この会社が儲かっているのか儲かっていないのか、先行きが明るいのかどうかを見ることもできます。

こうしたスキルは就活の企業研究に非常に役に立ちます。

3.一生ものの資格として使える

簿記資格は1回取得すると永久資格として使えるので、今後転職を考えるときの武器にもなります。たとえば女性で結婚や出産のために退職し、再就職をするときにも簿記資格があると転職先の幅も大きく広がること間違いなしです。

4.起業するときの会計処理が楽になる

もし今後やりたいことができて起業することになったときにも簿記資格は使えます。法人を起ち上げるにも個人事業を行うにも経理処理は必ず必要になります。会計ソフトなどを使って日々の取引を記録することになるのですが、簿記を勉強していない起業者はまずここでつまずいてしまいます。

簿記資格を取得していれば、会計ソフトを使った会計処理も難なく行うことができるので起業における壁がひとつなくなるのです。

将来の自分にかける保険としても簿記資格は有効だといえます。

簿記資格はどんな仕事で役立つのか?

ここまでで簿記資格のメリットや必要性についてご紹介しました。では実際に簿記資格はどういった仕事に役に立つのでしょうか。簿記資格が役に立つ職種や業種についてご紹介します。

総務、経理職

社員の給料や会社の商取引について取りまとめる総務や経理の仕事には簿記資格は必須と言っても過言ではありません。企業の財務諸表を作るためには日々の取引の記録が何よりも大切。

その記録を行うのが経理担当者なので、経理に配属されたもしくは経理が志望だという人は最低でも簿記2級までは取得しておきましょう。

営業職

営業職と言えば、自社の商品を顧客に売り込む仕事なのでコミュニケーション能力などが重視されがちですが、簿記資格を持った営業職は非常に重宝されるのも事実です。というのも、商品によっては顧客の財務諸表を読んでより最適な商品を提案することができるからです。

また、新規の取引先に対しても財務諸表を読んで取引しても問題ないかどうかの判断をすることができるのも非常に役に立つスキルだと言えます。営業職でも簿記3級程度は取得しておくことをおすすめします。

税理士、公認会計士

税理士や公認会計士を目指す人にとって簿記資格は基本中の基本です。簿記1級を取得すれば税理士取得に必要な科目がいくつか免除になる制度もあるため、税理士を目指す人の中にはまず簿記1級を目指す人もたくさんいます。

もし会計や経理を極めて税理士として独立したいのならば、まずは簿記1級を目指してみてはいかがでしょうか。

まとめ

さて今回は簿記資格についてご紹介しました。いかがでしたか?

簿記と聞くと難しそうというイメージが先行してしまい、なかなか手を付ける気にならないという人も多いと思います。しかし、一度コツをつかんでしまえば意外と楽しく学習できるのも簿記の魅力の一つ。

ぜひ毛嫌いせずに気軽に簿記資格に挑戦してみましょう。

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