大学生活は収入が少ない割に出費がかさみ、金欠状態である大学生が多いようですが、みんなどれくらい貯金してるの?
調べてみたら意外なデータが見つかりました。
今回は、大学生の貯金額について。また、貯金の目的やお金を貯めるコツについても解説していきます。
大学生の平均貯金額はいくら?
大学生の貯金額についてはいくつか調査データがあり、それぞれ若干違ったのでそれぞれまとめておきます。
株式会社クロス・マーケティングの調査結果
学生の貯金額の二極化がヤバい
Q.貯金、いくらある?
貯金額 | 割合 |
---|---|
貯金ゼロ | 9.3% |
10万円未満 | 18.8% |
10万円以上~30万円未満 | 29.3% |
30万円以上~50万円未満 | 12.4% |
50万円以上~100万円未満 | 14.3% |
100万円以上~300万円未満 | 13.3% |
300万円以上 | 2.9% |
平均貯金額 | 50.9万円 |
参考:Vol.277 先輩たちに聞きました。 貯金、いくらある?|就職ジャーナル
30%近くが貯金10万円未満なのに対して、貯金額50万円以上の学生も同程度存在。大学生の経済事情は二極化しているように見えます。
これだけでは信憑性が薄い気がしたので、他の似たデータも参照してみます。
t-newsの調査結果
5人に2人以上は10万円未満!?
Q.貯金額はいくらぐらいですか?
貯金額 | 割合 |
---|---|
0円 | 6% |
10万円未満 | 37% |
10万円以上~30万円未満 | 31% |
30万円以上~50万円未満 | 13% |
50万円以上~100万円未満 | 6% |
100万円以上~200万円未満 | 5% |
200万円以上~500万円未満 | 2% |
参考:どこにそんなお金が!?大学生の貯金額!|t-news
こちらの調査では、貯金額10万円未満の学生が多く、貯金額30万円未満に多くの学生が固まっています。
マイナビ学生の窓口調べの調査結果
6人に1人の学生が貯金額ゼロ!?
Q.あなたの貯金額はどれぐらいありますか?
順位 | 貯金額(割合) |
---|---|
1位 | 0円(17.2%) |
2位 | 10万円(12.2%) |
3位 | 5万円(11.0%) |
4位 | 1万円(8.5%) |
5位 | 30万円(5.5%) |
その他 | 45.6% |
参考:大学生の貯金額、平均と最低&最高額はいくら? まさかの「0円」が◯割も!|マイナビ学生の窓口調べ
半数近くの大学生の貯金額が10万円未満であるという調査結果になっています。どのような調査をするかによって、貯金額はかなりの差が出るようです。
タウンワークの調査結果
5人に1人が貯金額100万円超え!?
あなたの今の貯金額はいくらですか?
順位 | 貯金額(割合) |
---|---|
1位 | 10万円以上30万円未満(35.7%) |
2位 | 100万円以上(19.7%) |
3位 | 30万円以上50万円未満(14.0%) |
4位 | 10万円未満(12.7%) |
5位 | 50万円以上70万円未満(11.3%) |
6位 | 70万円以上100万円未満(6.7%) |
参考:いくら貯めている? 大学生のリアル貯金事情|タウンワークマガジン
5人に1人は100万円以上貯金しているみたいです。タウンワークの調査でも30万円未満の貯金者が半数近くいるのが分かりました。各統計の母数は少なかったですが、ここまでのデータで全体像が見えてきました。
データ整理
ここまでのデータを総合して適当に整理してみます。
- 10人に1人の大学生は貯金ゼロ
- 5人に1人の大学生は貯金10万円未満
- 3人に1人の大学生は貯金10万円未満
- 3人に2人の大学生は貯金30万円未満
- 10人に1人の大学生は貯金100万円以上
- 大学生の貯金額の平均は30~50万円程度
貯金額が100万円以上の学生が貯金ゼロの学生と同程度いるようです。同じ大学生でも経済事情には大きな開きがあるのが分かりました。
貯金が10万円以下の学生は、欲しいものがあっても「今月お金ないしな…」と諦めてしまうことがあると思いますが、大学生の10人に1人はお金に余裕があるため、欲しいものを気軽に買える経済状況にあります。
貯金額は家庭の経済力も影響しますが、「実家暮らしか一人暮らしか」「仕事でどれくらい稼いでいるか」なども影響してきます。
貯金額が100万円以上の学生は、だいたい以下の3パターンに当てはまります。
- 裕福な家庭に育った
- 割の良い仕事をしている
- 節約上手である
裕福な家庭ではなくとも100万円以上の貯金をしている学生もいます。
高学歴の学生であれば、家庭教師や塾講師だけでも月40万円程度稼いでいたり、中には個人で事業を起こして稼いでいる猛者もいます。
傾向
個人差はありますが、貯金額の大小には以下のような傾向があるような気がします。
- 男子学生よりも女子学生の方が貯金額は多い
- 学部生よりも大学院生の方が貯金額が多い
- 理系学生よりも文系学生の方が貯金額が多い
まず、女子学生はファションや化粧代、女子同士の交際費で毎月結構な金額が飛んでいきます。とはいえ、節約上手であったり、夜の仕事をして効率よく稼いでいる学生も一定数存在しているので、全体としては貯金が多い傾向にあります。
男子学生の場合は遊びやギャンブルやお酒で散財してしまったり、ガジェット好きでお金がいくらあっても足りなかったりするので、貯金額は少ない気がしています。
また、大学院生の方が稼ぐコツを知っているので、お金に余裕がある傾向にあります。なお、理系学生は研究で忙しく働く時間の確保が困難なことも結構あるため、文系学生の方が安定して稼いでいます。
大学生が貯金をする目的は?
若いうちは貯金せずにどんどん自己投資に回すのが良いと思っていますが、大学生は何のために貯金をしているのでしょうか。
保守的な理由で貯金する学生が多数!
順位 | 貯金の目的(割合) |
---|---|
1位 | 万が一の備え(28.5%) |
2位 | 旅行費用(21.4%) |
3位 | なんとなく(14.7%) |
4位 | 趣味(11.0%) |
5位 | 就活時期の備え(6.7%) |
6位 | 留学費用(5.3%) |
7位 | 彼氏・彼女へのプレゼント代(3.7%) |
8位 | 進学(3.7%) |
9位 | 免許(3.1%) |
10位 | 資格予備校(1.7%) |
みな色々と考えて貯金をしているみたいですね。一口に貯金と言っても、その目的は人によって違います。
- 5人中4人の大学生は自由に使える貯金をしている
- 5人に1人の大学生は出費が決まっている貯金をしている
大抵は「万が一の備え」であったり「旅行費用」などの「もしものための貯金」を貯めていることが多いです。
貯金がないとどうなる?
貯金がなければ、以下のような弊害が生じる恐れがあります。
- デートにお金をかけれない
- サークルの旅行に行きたくても行けない
- 急な出費は分割か借金しないと払えない
- 欲しいものが買えない
- 勉強しなければいけないのにバイトしないといけなくなる
- 金銭的にも精神的にも余裕のない生活が続く
こうした事態に陥らないためにも貯金をした方が良いのですが、「貯金したくても中々できない」のが現実ではないでしょうか。
どうすれば貯金ができるの?
貯金の基本となる式は、【収入-支出=貯金額】です。
収入は高く、生活費は抑える工夫をして【収入-支出】がプラスになるようにしなければなりません。
方法論はたくさんありますが、いつくか紹介しておきます。
ポイント1.なるべく仕送りをもらう
社会人になったら自分のお金で生活するのが当たり前になりますから、学生のうちは親のお小遣いや仕送りに期待してすねをかじっても良いかもしれません。
だからといって遊びにお金を回すのではなく、節約しながらバイト代を足しにしていけば貯金が貯まっていくはずです。
家庭の事情で仕送りがもらえない学生もいると思いますが、「もらえるならもらっておく」「生活費は抑えて貯金に回す」ようにして良いと思います。
2.効率良く稼げるバイトで働く
学生の多くはバイトで働いていると思いますが、バイトの給与は時給で算出されるので、「時給の高いバイトを選んで、たくさん働く」のが基本になります。
偏差値の高い大学の学生であれば、塾講師や家庭教師などの時給が高かったり、専門スキルのある学生であればスキルを活かした仕事だと割りが良いです。
単純作業系の誰にでもできる仕事ばかりしてしまうと、お金を稼げないことはもちろん、スキルも身に付かず、キャリアが狭まってしまいがちです。
自身の生活や将来設計を踏まえて高時給でなるべくたくさん稼げるバイトを探し出す工夫をすることが大切です。
※体を壊してしまっては身も蓋もないので、その辺は自分の体調・スケジュール・収支を管理してバランスをとってください。
ポイント3.飲食代を抑える
学生にとって案外かかるお金は飲食代です。
例えば、毎日1本コンビニや自販機で飲み物を買っていたら、毎月3,000円の出費になります。また、毎週1回飲み会があれば3,000円/回だとして毎月12,000円ほどかかります。
こういった出費はゼロにすることもでき、飲食にかかるお金を節約できるかどうかは貯金する上で重要な要素になってきます。
本気で自炊すれば食費が毎月10,000円くらいまで抑えられたりします。
借金は資産と言うけれど…
会計上、借金は資産であり、お金を借りることは悪いことではありません。ただ、学生で返済目処が立っていない状態で借金をするのはおすすめしません。
企業であれば、借金を運用して利子以上の利益が生まれればいいわけですが、学生ではそういった運用の仕方はあまり見かけません。
借金をする場合は、その場の一時しのぎで行うのではなく、返済のことも考えた上で借り入れを行ってください。