あなたの周りの学生は何時間働いて、アルバイトで月収いくら稼いでいるのか知っていますか?
また、あなたの収入や労働時間は平均よりも多いのか、少ないのか?
今回は、様々な統計データを元に、大学生のアルバイト事情についてまとめました。収入や労働時間だけではなく、アルバイトをしている割合や希望収入についてなども解説しています。
大学生のアルバイト事情
現在アルバイトをしている学生の割合
3割の大学生は現在アルバイトをしていない
現在アルバイトをしているか | 割合 |
---|---|
現在アルバイトをしている | 70.4% |
現在アルバイトをしていない | 29.6% |
参考:第51回学生生活実態調査の概要報告|全国大学生活共同組合連合会
9割以上が大学生期間にアルバイトを経験するようですが、就活などがあったりと現在進行形でアルバイトをしている学生は7割程度にとどまるようです。そもそもバイトを一切しない学生や長期休業期間にまとめる人もいます。
大学生の収入源と1ヶ月の平均収入
大学生のアルバイト収入は平均3.85万円
大学生の収入源 | 1ヶ月の平均収入 |
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アルバイト・定職 | 3.85万円 |
合計 | 9.63万円 (仕送り/小遣い・奨学金・バイト代・その他の合計) |
参考:大学生の実態調査2016|リクルートキャリア
アルバイトの時給を950円だとすると、大学生は毎月平均40.5時間働いていることになります。1週間で考えると大体10時間程度でしょうか。(他のデータも見たら、1週間の労働位時間は10時間強程度のようです。)
Q.週何日働く予定ですか?
(1日2時間以上の勤務の場合)
アルバイトする大学生の3人に2人は週2,3日労働
順位 | 勤務日数(割合) |
---|---|
1位 | 3日(39.05%) |
2位 | 2日(24.36%) |
3位 | 4日(15.73%) |
4位 | 1日(14.60%) |
5位 | 5日(4.93%) |
6位 | 6日(0.85%) |
7位 | 7日(0.47%) |
参考:稼ぎたい大学生は意外と少ない。大学生が月に稼ぎたいバイト代の平均金額って?|Oceanize
学生向けアルバイト求人の多くは週2,3で応募をかけてますし、学業にあてる時間も考えると週2,3が上位で妥当な気がします。週4以上働いている学生も見かけますが、サークル活動にあまり顔を出さなかったりと、犠牲を負っていることが多いです。
大学生のアルバイト継続期間はどれくらい?
アルバイトを1週間で辞める大学生は10人に1人
順位 | 継続期間(割合) |
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1位 | 1年(18.0%) |
2位 | 4年( 9.5%) |
2位 | 1週間( 9.5%) |
4位 | 6か月( 9.0%) |
5位 | 2年( 8.8%) |
参考:1つのアルバイト、はじめてから辞めるまでの期間はどのくらい? 大学生の平均は……|マイナビ学生の窓口
アルバイトを1年以上続ける大学生は3人に2人以上いる中、1週間で辞める学生は10人に1人程度います。継続するかしないかの見極めが早く、一度続けば長く続けていく傾向にあるようです。
実際に働いてみたらブラックな職場であったり、生理的に無理な人がいると続けるのが嫌になりますよね。ただ、頭のおかしな先輩はちょっと持ち上げてあげると優しくなったりするので、すぐ諦めずに自身でできる対症療法も試してみてください。
Q.みんなどんなバイトしてるの?
大学生するアルバイトの3人に2人は飲食・販売業に従事している
ジャンル | 割合 |
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飲食業 | 41.3% |
販売 | 25.5% |
家庭教師 | 12.3% |
販売・飲食を除く軽労働 | 6.8% |
事務 | 4.3% |
重労働・危険作業 | 1.6% |
特殊技能 | 1.3% |
その他 | 7.8% |
参考:平成26年度学生生活調査報告|独立行政法人日本学生支援機構
学生アルバイトの人気職種としては飲食業が圧倒的です。軽労働で時間の融通も利きやすいのがポイントのようです。また、単純に人材不足で募集が多いだけだとも考えられます。
大学生のバイト選びの基準
アルバイト選びに最も大切なのはシフトの融通度
順位 | バイト選びの基準(割合) |
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1位 | シフトの融通度(49.6%) |
2位 | 時給の高さ(47.2%) |
3位 | 自宅・もしくは学校や遊び場などからの近さ(44.8%) |
4位 | 興味のある仕事内容(42.7%) |
5位 | 店舗・職場で働いている人の雰囲気がよいこと(42.1%) |
6位 | 交通費が支給されること(34.6%) |
7位 | 勤務日数・時間数が少なくてもかまわないこと(31.5%) |
8位 | 駅からの近さ(お店・職場の立地)(29.5%) |
9位 | 店舗・会社のイメージがいいこと(29.0%) |
10位 | 職場がきれいなこと(27.8%) |
参考:若年層白書|an
学生のアルバイト選びにおいて最も需要な要素は時間の融通が利くかどうか。学業の合間に効率的に働くことを考えた上で、自分になるべく適した職を探しているようです。
大学生は履修スケジュールが半期ごとに変わるので、そうした変化に対応できる仕事が好まれます。
大学生に人気のバイトランキング
大学生に人気なのはカフェ・喫茶店でのアルバイト
順位 | 人気のバイト |
---|---|
1位 | カフェ・喫茶店 |
2位 | ファミレス・レストラン(ホールスタッフ) |
3位 | イベントスタッフ・コンサートスタッフ |
4位 | 食品製造・販売 |
5位 | 居酒屋(ホールスタッフ) |
6位 | コンビニ |
7位 | キッチンスタッフ(ファミレス・レストラン) |
8位 | レジ・スーパー |
9位 | アパレル販売 |
10位 | インテリア・雑貨販売 |
参考:大学生のバイト人気職種ランキング:2015年11月|タウンワーク
学生に最も人気のアルバイトはカフェ・喫茶店で、中でもスターバックスが人気です。時給は決して高くないですが、おしゃれ、出会いもありそう、仕事が忙しくないといった好条件が整っている点が高評価に繋がっているのではないかと思います。
アルバイトを通じて得られたもの
(アルバイトを通じて変化が得られたと回答した学生(79.7%)の回答)
アルバイトでは仕事の基本が身につく
順位 | 得られたもの(割合) |
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1位 | 責任感が強まった(33.8%) |
2位 | 客として店員に丁寧に接するようになった(30.9%) |
3位 | 金銭感覚が身についた(24.6%) |
4位 | 言葉遣いがきれいになった(24.1%) |
5位 | 時間を意識して行動するようになった(22.7%) |
6位 | 好きなものが買えるようになった(17.2%) |
7位 | ものの考え方が変わった(17.0%) |
8位 | 友達が増えた(15.5%) |
9位 | 自信がついた(14.3%) |
10位 | 人見知りしなくなった(12.0%) |
参考:若年層白書2014|an
アルバイトを通じで人と接することや金銭を得られることで、成長を実感することができます。多くの学生がアルバイトなどの職業経験を通じて社会性・社交性を養っていくようです。
大学1年生のアルバイト事情
アルバイトをしている大学1年生の割合
4割強の大学1年生はアルバイトをしていない
アルバイトをしていますか? | 割合 |
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はい | 58.0% |
いいえ | 42.0% |
参考:Vol.225 大学1年生に聞きました。 週に何時間バイトしてる?|就職ジャーナル
1年生の段階だとまだアルバイトを始めている学生は半数程度のようです。2年生からアルバイトを始める学生も多いということだと思います。
週に何時間バイトしてる?
週の労働時間はたいてい20時間以下
労働時間/週 | 割合 |
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1〜5時間 | 22.2% |
6〜10時間 | 28.7% |
11〜20時間 | 39.5% |
21時間〜30時間 | 8.7% |
31時間〜40時間 | 0.9% |
参考:Vol.225 大学1年生に聞きました。 週に何時間バイトしてる?|就職ジャーナル
週の労働時間はだいたい10時間前後ですが、10%程度いる労働熱心な学生は学業以上アルバイトに時間を注いでいるようです。週20,30時間程度であれば、月10万円ほど稼いでいる感じでしょうか。
アルバイト収入に関する意識調査
Q.月にどの程度稼ぎたいですか?
月8万円ほど稼げれば大学生の9割近くは満足する
順位 | 稼ぎたい金額(割合) |
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1位 | 3万円~5万円(37.35%) |
2位 | 5万円~8万円(29.10%) |
3位 | 3万円未満(20.19%) |
4位 | 8万円〜10万円(8.34%) |
5位 | 10〜15万円(3.03%) |
6位 | 20万円以上(1.71%) |
7位 | 15万円〜20万円(0.28%) |
参考:稼ぎたい大学生は意外と少ない。大学生が月に稼ぎたいバイト代の平均金額って?|Oceanize
95%程度の大学生は月に3〜10万円未満の間で稼げれば良いと回答、アルバイトに多くの金額を望んではいないようです。
アルバイト収入の用途
アルバイト代は旅行・レジャーに費やされている
順位 | 用途(割合) |
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1位 | 旅行・レジャー(25.1%) |
2位 | 生活費のゆとり(21.3%) |
3位 | 生活費の維持(20.4%) |
4位 | サークル費用(19.3%) |
5位 | 衣類・バッグ(18.1%) |
参考:第51回学生生活実態調査の概要報告|全国大学生活共同組合連合会
仕送りや奨学金で生活費がある程度賄われていたり、実家暮らしの学生にとってアルバイト収入は娯楽費などに使われるようです。アルバイト収入で生活費を賄っている学生は生活費の維持に精一杯なのではないかと思います。
収入を投資に回している学生はごく少数であることも見て取れます。
大学生の派遣バイトに関する意識調査
Q.派遣バイトに登録したことがありますか?
派遣バイトの経験者は約半数
登録状況 | 割合 |
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登録したことがあり、今でも登録を続けている | 24% |
登録したことがあるが、今はやめた | 27% |
登録したことはない | 50% |
参考:大学生の派遣バイト事情。大学生が派遣バイトに持っているイメージって?|Oceanize
大学生の半数が派遣バイトの登録経験があり、その半数は継続して派遣バイトに取り組んでいるようです。ただし、派遣バイトの継続率はあまり高くありません。即日であっても仕事がもらえたりと自由が効くものの、勤務地までが遠い、単純作業ばかり、こき使われてしまうなどの欠点があります。
Q.派遣バイトという働き方に対してどんなイメージを持っていますか?
(複数回答可)
派遣バイトは案外稼げるイメージ!?
派遣バイトのイメージ | 割合 |
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自由にお金が稼げそう | 28% |
仕事がきつそう | 16% |
給料が安そう | 8% |
給料が高そう | 13% |
人間関係が大変そう | 6% |
人間関係が楽そう | 4% |
いろんな仕事を体験できそう | 25% |
参考:大学生の派遣バイト事情。大学生が派遣バイトに持っているイメージって?|Oceanize
個人的には【派遣バイト=ブラック】な印象なので意外でしたが、大学生の多くは派遣バイトに対して良いイメージを持っているようです。大学生にとっては自由な時間に働けて色々な仕事を体験できるよう融通の利く感じが人気ということですね。
覚えておいて欲しいのは、派遣バイトの仕事で勤務地が自宅から1時間の場所にあったりすると非効率的であるということです。往復で2時間かかるならば、その時間を労働に当てたいと考えるのが妥当ですよね。
頻繁に働きたいのであれば、勤務地は近い方がおすすめです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
大学生のアルバイト事情が一通り見えてきたのではないかと思います。
学生期間中にアルバイトに従事することはあると思うので、ぜひ参考にしてください。(各参考元に行くとより詳しいデータが見れます。)
大学生の稼ぐ手段としてはアルバイトが最も身近で始めやすいと思いますが、稼ぐ方法は他にもたくさんあります。
中でも大学生におすすめなのは企業の中で働けるインターンシップ。
インターンシップでは、企業の中に入って社員の仕事を手伝ったりなど、アルバイトよりも実践的な社会経験を積むことができます。
社会で役立つ仕事経験があれば、就活で有利に働くことはもちろん、就職後にも自信を持って働けて成果を出しやすいです。良いキャリア形成にはうってつけです。
アルバイトでは与えられた仕事をいかに効率良くこなすかが問われますが、インターンシップでは「より良い結果を出すために何をすべきか?」と主体的に考え行動することが求められることが多いです。
- 生活に必要最低限のお金を稼ぎたいならアルバイト
- 真剣に取り組んで社会で役立つスキルも手に入れたいならインターンシップ
選択肢は様々なので、アルバイトに執着せずに目的に応じた選択をしていきましょう。