大学生の2人に1人が全く読書をしないと言われる昨今ですが、どの程度の学生がどれだけの読書をしているのでしょうか?
今回は大学生の読書事情について徹底解説していきます。
あなたは日頃から本を良く読んでいますか?各種データと比較して自分の読書量はどの位のものなのかも確認しておきましょう。
※因みに、大学生の読書のしなさ加減がバカにされますが、社会人も4割程度は全くといって良いほど読書をしてないみたいです(笑)
大学生の読書量はどれくらい?
大学生の半数が読書時間ゼロ
大学生の1日の読書時間
読書時間 | 割合 |
---|---|
0分 | 49.1%(2人に1人) |
30分未満 | 11.8%(10人に1人) |
30分以上60分未満 | 18.7%(5人に1人) |
60分以上 | 19.1%(5人に1人) |
– | 読書時間 |
---|---|
平均読書時間 | 24.4分(有額平均48.6分) |
参考:第52回学生生活実態調査の概要報告|全国大学生活協同組合連合会
30分以上も4割近くいる中、約半数が読書時間0という結果となりました。大学生は授業で様々な参考書籍を読むことがあると思いますが、半数近くが0時間。4年間読書をしなかった学生と1日1時間以上読書をした学生の知識量には相当な差が開くでしょう。
ただし、この数値をそのまま受け取るのは間違いです。
そもそも読書って何を指すの?
読書とは「本を読むこと」ですが、この本は基本的に「文章が印刷された紙の束」を指します。ですが、読書といった時に「マンガを読書と言ってよいか」などの価値観は人それぞれですよね。
実際に全国大学生活協同組合連合会の第50回学生生活実態調査の概要報告では、読書だと思うものについて以下の調査結果になったと示されています。
- 今回「読書だと思うもの」を調査しており、複数回答で「趣味や関心のための書籍」93.1%のほか、「教科書や参考書」31.2%(男子33.3%・女子28.5%)、「趣味・情報雑誌」21.7%(男子24.1%・女子18.7%)、「コミックス」13.4%(男子15.2%・女子11.1%)があげられ、『読書』に対する定義は女子よりも男子が広い傾向にある。
- 「趣味や関心のための書籍」のみを『読書』とした学生は50.8%(男子47.5%・女子54.9%)で、その平均読書時間は22.2分と、全体平均より短く、「0」分も53.5%に上る。
- また『読書』を「趣味や関心のための書籍」に加えて「コミックス」とした学生の平均時間は45.1分(男子44.7分・女子45.5分)など、『読書』の定義による読書時間の違いも見られる。
参考:第52回学生生活実態調査の概要報告|全国大学生活協同組合連合会
できれば与えられた教材以外の書籍(コミックスや絵が主体のものを除く)を読む時間もあると分かりやすいですね。
読書だと思うものの範囲を絞った時の1日の読書時間も見ていきます。
何を読書とするかで3倍以上の差が出る
読書だと思うものと1日の読書時間
読書だと思うもの | 読書時間 |
---|---|
書籍のみ | 22.2分 |
書籍+情報雑誌 | 28.9分 |
書籍+教科書 | 40.5分 |
書籍+まんが雑誌 | 40.7分 |
書籍+コミックス | 45.1分 |
書籍+趣味雑誌+教科書 | 42.8分 |
書籍+コミックス+教科書 | 70.5分 |
参考:第50回学生生活実態調査の概要報告|全国大学生活協同組合連合会
見ての通り、何を読書とするかで学生の読書時間は大きく変動します。この調査時の平均読書時間(全体)は31.7分でした。また、男性の方が読書を広義に捉える傾向にあるようです。
読書しないことが問題ではない
因みに、読書はした方が良いとは思いますが、読書しないこと自体は問題ではありません。最近は、みんなパソコンやスマホで情報収集している時代ですから。
ただ、ニュースアプリや検索等で何も情報を得ずに、ただソシャゲやLINEばかりしていて本も読んでいないならかなり絶望的です。
読書をしないにしても、世の中で今何が起きているかを知り、知識を蓄えていくことで問題を事前に回避し困難な課題の解決策を見つけられるようにしていった方が良いと思います。
無知であると問題に気付くことができません。また、より良い解決策に気がつかずに損をします。情報感受性を高め、情報を蓄積していくくせをつけていきましょう。
大学生の読書意識調査
「本は読むべきだ」と考えている大学生は84%
本は読むべきだと思う?
本を読むべきだと思う | 割合 |
---|---|
思う | 59%(5人に3人) |
少し思う | 25%(4人に1人) |
それほど思わない | 9%(11人に1人) |
思わない | 7%(14人に1人) |
参考:大学生の読書事情。学生の半数はほとんど読書しない傾向に。|Oceanize
大半の学生が「読書は読むべきだと思う」という回答に。読書によって質の高い情報が得られるなどのメリットは十分に知られていると考えられます。では、自身の読書量についてはどのように考えているのでしょうか。
「読書時間が少ない」と考えている大学生は4人に3人
自分の読書時間は少ないと思いますか?
自分の読書時間は少ないと思う | 割合 |
---|---|
思う | 57%(5人に3人) |
少し思う | 25%(4人に1人) |
それほど思わない | 9%(11人に1人) |
思わない | 9%(11人に1人) |
参考:大学生の読書事情。学生の半数はほとんど読書しない傾向に。|Oceanize
本を読むべきではないと考えているのはごく少数です。ですが、本を読まない学生は多い。ということは、「本を読んだ方が良いのは分かるけど、本を読むのが面倒臭い」と考えているのではないかと推測できます。
要は習慣が作られていないということですね。
本を読むと、色んなメリットがあるぞ
読書をした方が良いと思っている人は多いみたいです。実際、本を読むと知識が蓄えられ、思考力が向上し、精神的な安定を得ることができ、統計的には本を読む人の方が収入も高いことが分かっています。
本を読むためにはまず本がなければいけません。本を買いましょう。次に集中が散漫になるような環境にいると読書はしづらいでしょう。
テレビやスマホをついいじってしまう人は、電源を落とすと良いと思います。強制的に本を読む環境に身を置きたいなら、読書会に参加することや図書館に足を運ぶのが効果的です。
読書に関する偉人たちの名言も少し掲載↓↓↓
(本をよく読むことで自分を成長させていきなさい。本は著者がとても苦労して身に付けたことを、たやすく手に入れさせてくれるのだ。)|ソクラテス(哲学者)
(宝島の海賊たちが盗んだ財宝よりも、本には多くの宝が眠っている。そして、何よりも、宝を毎日味わうことができるのだ。)|ウォルト・ディズニー(実業家)
最後に
本の中には何十年も積み重ねられてきた著者の経験・知識が詰まっています。読書をするかしないかで、人の知識量は大きな差ができます。年を経るにつれて、その差は給与の差として現れてくるかもしれません。
本を読むかどうかはその人次第ですが、科学的には読んだ方が良いです。
活字が苦手な人もいると思いますが、結局は慣れの問題です。「電車に乗っている時間に本を読む」「寝る前にスマホではなく読書をする」など、少しずつ本を読む習慣をつけていきましょう。
(良き書物を読むことは、過去の最も優れた人達と会話をかわすようなものである。)|ルネ・デカルト(数学者・哲学者)