翻訳ツールで十分?英語学習で勘違いしてはいけない5つのこと

翻訳ツールで十分?英語学習で勘違いしてはいけない5つのこと

英語学習をしていると、いくつもの「英語学習に関する勘違い」に惑わされることがあります。例えば「大学生の間は英語よりも学業優先」という話もその一つです。

苦手な英語を学習するよりも、別なことを取り組むほうが楽しいので、「英語は後回し、必要になったらやろう」というように、学習せずに過ごす人が多くいます。

最近だと「ITの進化により、高精度の翻訳ツールが出てくるので、英語を学ぶ必要ない」という話もあります。

これとは真逆に「英語さえ学べば、人生すべてうまく行く」といった勘違いもあります。もちろん英語は必要ですが、英語だけで人生うまくいくほど簡単でもありません。

では実際のところ、何が正しく、何が間違っているのでしょうか。以下では、英語に関する勘違いを1つずつ解説していきます。

1.英語さえできれば高収入が得られる?

よく発展途上国にいくと、「英語を学習して年収を上げよう」という広告を目にすることがあります。日本ではそこまで直接的な表現は少ないまでも、英語ができる人の方が生涯年収が大きいという理解は浸透しています。

しかし、英語ができる人の中には実は2タイプいることを忘れてはいけません。1つめは「英語のみを武器にする人」で、2つめは「職業スキルがメインの武器で、これに英語をという武器を追加した人」です。

詳しくはこちらの記事を参照してください。

英語ができるグローバル人材が就職で有利な5つの理由とは?

2017.10.04

2.日本語だけでも生活に困ることはないのに、なぜ英語が必要なのか?

当たり前のことですが、人生における正しい努力とは「優先順位の高い目標に近づくため」に行うべき努力です。英語も同じです。英語を学んで損することはありませんが、本当に自分にとって英語学習の優先順位は高いのか、本当に必要と言えるのか、今一度考えてみましょう。

就職活動において英語学習が必要な人

  • 英語ができたほうが企業への就職活動に有利だと考える人
  • 英語ができたら就職後に有利だと考える人

英語学種が不要な人

  • 「仕事において英語は必要ない」と考える人
  • 「英語の必要性が低いと思われる職業に就く」と考える人
  • 英語対応しないと決めた士業(弁護士、会計士、司法書士など)
  • 英語対応しないと決めた自営業者、経営者
  • 国家公務員や地方公務員になるので、英語は不要と決めた人
  • 単純なやり取りしか求められない職種

英語学習が必要か不要かは、実は自分が進みたい進路が何かが問題ではありません。「自分が将来英語が必要と思うか、思わないか」という考えに基づき、「英語をやらないと決めるかどうか」なのです。

例えば、就職活動の結果、あなたは人口2,000人の過疎地の自治体の地方公務員になるとしましょう。

ここで、「過疎地の公務員だから、英語はまず必要ないだろう=英語を勉強しないと決めた」のか、「町おこしのために英語は必要になるかもしれない=英語を勉強すると決めた」のかによって、英語学習が必要か、必要でないかが変わってきます。同じ年に、同じ職業に就く人でも、考え一つで英語は必要にもなりますし、不要にもなります。

こう考えると、英語は全く不要と言い切れる職業は非常に少ないと言ってよいでしょう。どんな職業であれ、英語は必要になる可能性があります。英語が必要かどうかは、あなたの選択だ、ということをまず理解する必要があります。

そして、どちらの選択をしようが「英語が話せる方がチャンスが多く回ってくる可能性が高く、将来の選択肢が広がる」という事実を覚えておいてください。英語を学習しないと決めるのであれば、こうしたデメリットがあることを承知したうえで、「学習しない」という決断をすべきです。

3.学生のうちに優先して英語を身につけた方が良いの?

「大学生は学業優先。よって、英語という言語の学習よりも学業を修めることが重要だ」というもっともらしい意見を聞くことがあります。

しかし、残念ながらこれは間違っています。多くの大学生は卒業すると社会に出るわけですが、ここでは「英語が話せる人」「英語が話せない人」の厳然とした区別があり、「英語が話せない人」は仕事の幅が狭くなるのです。大学にいる間だけでなく、大学卒業後の先を見据えると、学業と英語を「両方」最優先にすべきです。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

悲惨な日本人学生の英語力|なぜ、大学生は英語を学ぶべきなのか?

2017.08.01

4.英語を身につけるためにやるべきことは何?

もし、ここまで読んで頂き、「そうか、では大学生のうちに英語を修得すべく学習を始めるか」と決心されたのであれば、大正解です。

社会人になってから、新たに英語を学習しようとしても、多くの社会人は「毎日忙しい」ことを理由に、「実際に必要になるまで、困るまで」学習を始めません。そして、そうしている間に「英語ができていれば掴めていたチャンスを逃している」ことに気づきすらしません。

そして、困った事態に直面してから、急に英語力を付けようとしても、英語力はすぐにつきません。結局、困った事態は英語が話せる別な人が解決し、自分にはますますチャンスが回ってこなくなります。

では、どのような方法で英語を身につければよいかについては、こちらの記事をご覧ください。

就活に向けた英語学習|就職に困らない英語力の身につけ方を解説

2017.10.03

5.自動翻訳ツールで英語は必要なくなる!?

ここ最近、「スマホやウェアラブル型の自動翻訳テクノロジーの進化により、将来は言語の差を感じなくなる世の中がやってくる」という意見があります。これはとても興味深い意見ですが、見方によっては「正しい意見」とも言えますし、「正しくない意見」とも言えます。

以下では、「定型的な単純労働と知的労働」という観点で考えてみます。

もしあなたの将来の仕事が、高度なコミュニケーションを求められない職業、例えば「はい」「いいえ」「分かりました」「トイレは左手です」「作業完了しました」といった定型的なコミュニケーションのみで十分な場合は、将来、自動翻訳ツールでカバーできるようになっている可能性は高いです。例えば、企業の受付、案内係、飛行機のキャビンアテンダントなどです。

こうした職業は、何年勤務したところで、コミュニケーションが複雑になることはありません。10年前の宿泊客と、今年の宿泊客を比べたとしても、求められることはほぼ変わらないためです。

しかし、より複雑なコミュニケーションや議論をする可能性がある職業、つまり一般的な知的労働者であれば、自動翻訳ツールではカバーできない可能性が高いです。会話を文脈として理解し、的確に翻訳するのは非常に難しいからです。

現在、一般人が利用できる高度な翻訳ツールに「Google翻訳」があります。とりあえず、英語のニュースサイトを開いて、Google翻訳で英語から日本語に訳してください。かなりの精度ではありますが、意味不明の箇所が散見されるはずです。そして、このレベルの文章は公式な文書として耐えうるものではないとすぐにわかるはずです。

英語の文章でも、日本語の文章でも、小さなミスが致命的になります。小さなミスがあったために、大きく信頼感をなくす話は多数あります。いくら翻訳のテクノロジーが進化しても、重要書類の確認を行う際に、自動翻訳だけでOKになることはありません。

文書の翻訳だけではありません。知的労働においては、状況も顧客も進化します。そして、常に高度で複雑なコミュニケーションを求められます。例えば、会社向けの営業の場面を想像してみてください。顧客のちょっとした発言、比喩、暗示などから、対応策とコミュニケーションを同時に組み立てているのです。

複雑なコミュニケーションを行って仕事をするのに、英語の理解力がGoogle翻訳レベルでは、英語での仕事は務まらないと考えたほうが良いでしょう。翻訳ツールの進化が、知的労働者を英語学習から解放するわけではないのです。

つまり「地道に英語を身につけるための努力は、これまでも、そしてこれからも必要」なのです。

まとめ

要するに、あなたが将来「グローバルな環境でビジネスをするつもりがない」または、「簡易的なコミュニケーションだけしかしない」のであれば、英語を学習する必要はありません。

しかし、高度なコミュニケーションが求められるグローバルなビジネスの現場においては、英語は必須です。

英語力は一朝一夕で身につくようなものではないので、世界中の人々を相手に仕事をしていきたいならば、なるべく早い段階から継続して学習を進めていく必要があります。

もちろん英語が話せれば良いわけではありませんが、英語ができてやっとグローバルな仕事をする道が拓けてきます。

「今必要ないから」ではなく、「将来必要となるか」を考えて、必要と思うのであれば計画的に英語学習を進めていきましょう。

現在学生の方は、今のうちになるべく英語力を鍛えておくことをおすすめします。社会人になってからでは学習する時間が取りづらいのに加えて、英語を活用する機会も減ってしまい、出世にも影響する可能性が高いですから。

翻訳ツールで十分?英語学習で勘違いしてはいけない5つのこと

ABOUTこの記事をかいた人

アイティー太郎

北海道出身、慶應義塾大学総合政策学部卒。大手外資系IT企業に新卒で入社し、大手金融機関向けの営業職に従事。その後、ヨーロッパ系の少人数外資系IT企業に転職し、諸外国で営業活動の後独立。現在は企業向けのマーケティング支援、コンサルティングを実施。シュークリーム好きの30代男性。