今どき大学生の勉強事情|平均学習時間は?海外との格差がヤバイ

大学生の勉強事情|平均学習時間は?

学生の本分は学業であることは周知の通りだと思いますが、実際に周りを見渡してみると勉強に多くの時間を費やしている大学生は少ないように思います。

多くの学生が「自分はあまり勉強していない」と自覚しているはず。では、日本の大学生はどれくらい学習に時間を費やしているのでしょうか?

今回は米国の大学生と比較しながら、日本の大学生の勉強事情について探っていきます。


日米の大学一年生の比較

海外では勉強するのが当たり前

米国:授業に関連する学修の時間(1週間あたり)

米国学生の学習時間割合
0時間0.3%
1〜5時間15.3%
6〜10時間26.0%
11時間以上58.4%

参考:学生の学修時間の現状|文部科学省

米国ではほとんど勉強しない(6時間未満)学生は7人に1人程度しかいません。日本ではこれでも単位を取ることはできますが、海外では勉強しない学生は淘汰されるので、単位を落とし退学になっていきます。

日本人は圧倒的に勉強していない

日本:授業に関連する学修の時間(1週間あたり)

日本人学生の学習時間割合
0時間9.7%
1〜5時間57.1%
6〜10時間18.4%
11時間以上14.8%

参考:学生の学修時間の現状|文部科学省

日本ではほとんど勉強しない(6時間未満)学生は3人に2人以上存在します。米国との差は圧倒的です。この学習量では学力が必要となる現場で勝負していくことは到底難しいでしょう。

2007年の古いデータですが、学習時間の差は圧倒的であり、さほど変化してるとは思えません。

小学生よりも勉強しない大学生たち

海外の学生との比較だけでなく、小学生と比較しても日本の大学生は勉強していません。

小学校6年生から大学生までの学習時間の推移をみてみると、学業に費やす時間は小学6年生が1日5時間超であるものの、大学生は1日3.5時間程度です。

学業以外の学習に関しても、小学6年生が1日0.6時間超であるのに対し、大学生は1日0.5時間未満となっています。

日本の大学生がどれだけ勉強していないのかは、こうした比較からも一目瞭然です。

海外では毎日朝から晩まで勉強するのが当たり前

因みに、どうして日本の先生はそんなに忙しいの?アメリカの教師は今…の記事によると、NHKのクールジャパンというテレビ番組で以下のようなやり取りがあったそうです。

カリフォルニア州立大学の生物学部アドバイザージムさんにインタビューしてみた。

Q.アメリカの大学生は1日どのくらい勉強しますか。
生徒によって様々です。生徒に何時間勉強しなくてはいけないかと聞かれた場合、成績でAをとりたいなら授業以外に一科目につき一週間に8から10時間勉強しなくてはいけないといいます。生徒は一学期に3クラスから4クラスとります。
Q.という事はAをとりたければ一週間に24時間から40時間授業以外に勉強しなくちゃいけないということですか。
そういう事ですね。

Q.大体の勉強時間の目安を教えてください。
A: 1週間に8-10時間x科目数(3-4科目)
B1週間に6-8時間x科目数(3-4科目)
C1週間に4-6時間x科目数(3-4科目)
D or F それ以下

Q.成績がBだとどうなりますか。
BCでも卒業はできます。
でもシリコンバレーの場合い一流企業に入りたい人はAをとり、更に修士課程博士号をとるのが一般的になってきています。
成績のいい人は就職の際GPAと言う成績の平均点を履歴書に書きます。
Q.一日の勉強量が授業を含めて3.3時間だったらどうなりますか?
一科目の授業が2時間なのにそんな事ありえないですよ。
その人は喫茶店でちょっと本を読むと言う事だけですか????|日本の大学生の勉強量は世界最低?

また、米国大学スカラーシップ協会のサイトには以下ように書かれています。

アメリカでは大学の卒業率は50%を下回ると言われています。しかも6年以内に卒業する割合ですので、いかに卒業が難しいことか想像できると思います。卒業率の低さは「勉強しているか、していないか」に尽きます。

勉強をせずに卒業できるほどアメリカの大学は甘くありません。優秀な成績で卒業していく学生は、朝早くから夜遅くまで、試験の前であれば夜を徹して勉強しています。

この勉強は授業に参加するための予習や復習、レポートや宿題の作成などです。こういった勉強をしっかり行っていないと授業に参加することができなくなります。

逆に言えば、一生懸命勉強して授業に参加していれば、試験で何度か失敗したとしても卒業までこぎつけます。努力は報われますので、逃げずに勉強してください。日本には「落第」という制度がありますが、アメリカには「落第」はなく、即「退学」ということになります。|アメリカ留学の意義

要するに、単位を取る・卒業するためには相当勉強するしかないというわけです。最低限の学習をしなければ、授業に参加すらさせてもらえないのです。米国の大学だけでなく、その他諸外国の大学も似たような感じのところが多いようです。

また、一流大学で成績の低い学生よりも二流大学でA評価の学生の方が価値が高く、大学の成績が就職に大きな影響を与えます。卒業するため、良い企業に就職するためにも勉強が大切なのです。

比べて日本の大学は甘いですね。海外の学生は不思議に思っているはずです。

日本人学生は勉強しないので頭が良くならないし、英語を話せないのでグローバルに仕事をしていくことができません。海外の学生はその逆です。この差は何を意味していると思いますか?

大学生の学習習慣

予習・復習等の学習では、11時間未満が88.8%

大学の授業の予習・復習などの学習時間
(1週間)

予習・復習時間割合
0時間21.1%
1〜5時間51.9%
6〜10時間15.8%
11〜15時間5.7%
16〜20時間2.2%
21〜25時間1.1%
26〜31時間0.5%
31時間以上9.9%

参考:平成26年度学生生活調査|日本学生支援機構

日本人学生は勉強しないのは分かりましたが、1週間で31時間以上学習する学生も10人に1人程度います。勉強しない学生に目が行きがちですが、こうした学生がいることも忘れてはいけませんね。

日本では勉強だけする学生は「ガリ勉」とバカにされることもあります。国際的に見れば当たり前のことなのに揶揄されてしまうのは、良くない風潮だと思います。

日本の大学生はテスト前も対して勉強しない

普段の勉強時間

順位割合
1位1時間未満(53.6%)
2位1〜2時間未満(28.4%)
3位2〜3時間未満(11.2%)

試験前の勉強時間

順位割合
1位2〜3時間未満(25.1%)
2位3〜4時間未満(19.2%)
3位1~2時間未満(17.4%)

参考:普段どれくらい勉強してる? 大学生のテスト勉強事情 <大学生実態調査>|スタディサプリ

日本の大学生は試験前でも勉強しません。アルバイトやサークルに一生懸命になり過ぎるのと、それでも単位が取れてしまう大学教育に問題があり、構造的な問題もはらんでいるため解決するのは至難の技かと思います。

日本の大学は終わっている

日本の学生は全然授業の勉強をしません。学術的なことを勉強しない代わりに社会に出て役に立つ知識やスキルを得られているかといえば、そうでもありません。

学生は勉強をしないし、大学側は卒業率が下がってクレームがくることや新入生を集客できなくことを恐れるので、勉強しない大学生にも単位を与え、卒業させていきます。

その結果、入学当初は優秀な学生も次第に勉強しなくなり、バイトやサークルに精を出すようになります。

大学は教育機関であるわけで、学生に対して何を教え、どのように導いていくのかを熟考し、カリキュラムに反映していく必要があります。ですが、それを実行できている大学はほとんどありません。(教授などで魅力的な人たちはたくさんいるのに…)

まとめ

大学生の学習時間について調べたところ、海外との圧倒的な格差があることに驚きました。

日本の大学ではテスト前以外勉強しないのが当たり前ですが、海外では1週間に11時間以上勉強するのが当たり前です。

また、日本の大学では対して勉強しなくても大学を卒業することができますが、海外ではたくさん勉強しても多くの学生が卒業できないのです。

この事実に関してどう捉えるかは各々の自由ですが、グローバルな社会では海外の人たちとも一緒に仕事をしていくことになります。

その時に渡り合っていける何かは持っておきたいですね。

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