何で大学辞めるの?大学生が中退する理由を徹底解説します

大学生が中退する理由

ダイヤモンドオンラインの私大生の8人に1人が中退者になっていた!?大学から生まれる“格差社会ニッポン”の恐るべき実態によると、私立大学では8人〜9人に1人が中退しているそうです。

では、中退する大学生はどのような理由で大学を辞めていっているのでしょうか。

今回は、大学生が中退する理由について独立行政法人労働政策研究・研修機構の大学等中退者の就労と意識に関する研究を参考に整理していきます。


私立4年生大学の8〜9人に1人は大学を中退している

「私立4年制大学では8~9人に1人が中退している計算になります。中退者の分布を学部別にみると、教育・医・歯・農など卒業後の仕事がイメージしやすい学部では少なく、文・経済・経営・商・社会などの文系学部で比較的多い傾向がありますね」(NEWVERY 山本繁理事長)

参考:ダイヤモンドオンライン|私大生の8人に1人が中退者になっていた!?大学から生まれる“格差社会ニッポン”の恐るべき実態

面白いのが、中退しやすい学部は卒業が困難な学部ではなく、一般に入学すれば卒業は楽だと考えられている文系学部であるようです。

大学全入時代と言われている昨今において、もしかすると目的意識を持たずになんとなく大学に進学した学生が中退してしまっているのかもしれません。

この辺について、詳しく見ていきます。

大学中退者が大学を中退した理由


大学中退者の最も重大な中退理由をランキング形式でまとめていきます。

1位:学業不振

5人に2人は学業不振で中退を選択

中退理由割合
学業不振42.9%

中退者の4割強が学業不振を理由に中退しています。これは「勉強する時間がなかった」「まったく勉強しなかった」ことが原因で単位を落としまくってしまったということだと思います。

大抵の大学はなるべく楽な単位を取れば卒業までいけるはずですから、学習意欲がなかったのでしょう。

留年するにしても、学費がかかりますし、地方から一人暮らしをしているような学生は生活費も重くのしかかってきます。もともと奨学金を利用して大学に通っていて経済的な余裕がないと中退するのが現実的な落としどころに見えます。

2位:家庭・経済的理由(妊娠出産含)

お金の問題で辞める学生は5人に1人

中退理由割合
家庭の事情19.3%

大学生のほとんどは自分の力で大学に通っているのではなく、親の援助・奨学金を利用して大学に通っています。学生自身の学習状況の問題もそうですが、親が病気になっただとか父親の会社が倒産しただとかで大学に通えなくなることもあります。

どうしても大学を卒業したいなら、遊びをせずバイトを頑張る・ローンを組む・親戚からお金を借りるなど、学業以外の努力が必要となってきます。

3位:進路変更

現在の状況に満足できず中退して別の道へ

中退理由割合
進路変更15.1%

「志望校なら学部はどこでも良い」と考えて入学した学生も多いのではないでしょうか。ある人は響きがカッコ良いという理由で法学部に入ってしまったりもしてますが、その場合は後悔する可能性が高いです。

もし望む進路があるのであれば進路変更して良いと思いますが、進路変更するにはお金も時間もかかります。それなりの覚悟を持って決断しましょう。

4位:病気・怪我・休養

身体的・精神的理由で止むを得ず…

中退理由割合
病気・怪我・休養10.9%

人生は何が起こるか分かりません。時として不慮の事故で大学に通えない状態になることもあるでしょうし、人間関係の問題を抱えて重度の心的病にかかるかもしれません。

なってしまったらしょうがないですが、対策や予防を施すことはできます。例えば、交通ルールを守る・栄養を考えて食事をとる・定期的に運動をする・不満は溜め込まない…回避できるものは回避していきましょう。

5位:人間関係・大学生活不適応

10人に1人は学生コミュニティに馴染めず中退

中退理由割合
社会不適合10.0%

人間関係がうまく行かない、大学生活にどうしても馴染めずに中退をする人もいます。「普通はできるはずのことが中々できない、忘れっぽい」といった場合には発達障害の恐れもあります。

全てを自分の責任にしてしまうと精神的に辛く感じてしまうので、「相性が悪かっただけ」と割り切って自分の道を模索しましょう。

参考:大学等中退者の就労と意識に関する研究|独立行政法人労働政策研究・研修機構

大学中退者が中退した後にすること

中退した大学生は、どのような行動を起こしているのでしょうか。

大学中退後の進路

中退後の道は様々だけど…

順位進路先(割合)
1位正社員として就職(32.1%)
2位新しくアルバイトを始める(31.8%)
3位今のアルバイトを継続(27.3%)
4位資格取得(10.6%)
5位特に何も考えていない(8.5%)
6位他の学校へ入学(3.9%)
7位職業訓練を受ける( 3.7%)
その他8.4%

参考:大学等中退者の就労と意識に関する研究|独立行政法人労働政策研究・研修機構

最も多いのは、正社員としてどこかの企業に就職する人たちです。ですが、そうした学生は32.1%(3人に1人)。半数以上の学生はアルバイトをして生計を立てていきます。

資格の取得や他大学への入学、職業訓練を受けていく学生は18.2%です。こうした学生は自分のやりたいことがあり、そこへ向かう行動もできているので、困ることは少ないでしょう。

何も考えずに何となく中退してしまう学生も8.5%存在します。

アルバイトをして生計を立てていくのは良いですが、何かしらの学習を続けていかないと時間が経つにつれて知識・経験の質が相対的に低下していきます。誰にでもできるようなアルバイトで身につくスキルなんてものは限られていますから。

大学で学べることは必ずしも社会で役立つようなものではないのは事実ですが、中退するなら大学に通って得られるもの以上のものを得るための戦略を立てておいた方が良さそうです。

やむを得なく中退を選択するしかないような学生も同じです。大学に通わなくてもできることはたくさんあります。余った時間を遊びに時間を費やしてしまうのではなく、学習に費やしてください。

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