一人暮らしをしている大学生は実家暮らしの学生と比べて自由に生活を送れるメリットがありますが、お金がかかるというのが最大のデメリットとして存在します。
裕福な家庭の方であれば問題ないのですが、仕送りが少ない・奨学金を利用しつつ学費を自分で払っているような学生にとっては死活問題です。
大学生の一人暮らしにはどれくらいのお金がかかるのでしょうか。また、生活費を抑えるにはどのような方法が考えられるでしょうか。
大学生の一人暮らしにかかる生活費の平均金額
年間の収支(カッコ内)と、それを月換算した場合の収支になります。
収入
- 家庭からの給付:121,208(1,454,500)
- 奨学金:35,308(423,700)
- アルバイト:23,991(287,900)
- 定職収入・その他:4,458(53,500)
合計:184,966(2,219,600)
支出
学費
- 授業料:72,383(868,600)
- その他の学校納付金:9,583(115,000)
- 修学費:4,108(49,300)
- 課外活動費:3,075(36,900)
- 通学費:1,758(21,100)
小計:90,908(1,090,900)
生活費
- 食費:21,975(263,700)
- 住居・光熱費:37,325(447,900)
- 保険衛生費:3,041(36,500)
- 娯楽・嗜好費:11,766(141,200)
- その他の日常費:12,475(149,700)
小計:86,583(1,039,000)
支出合計:177,491(2,129,900)
※大学昼間部に通う国公私立大学の学生平均を調べています。また、この数値は下宿生も含む金額(円)となっているので、一般のアパートやマンションの賃貸を借りている学生の生活費は若干高くなります。
また、都市部の学生と地方の学生とでは生活費に年間60万円以上の差があります。
その他の学校納付金:授業料以外に学校に納めなければならない費用
修学費:教科書・参考図書・実習材料・文具類の購入費など
保険衛生費:診療代・薬代・理髪美容代・化粧品代・銭湯代など
その他の日常費:被服・通信費(携帯電話・固定電話代など)・帰省のための交通費など
一般的な学生の生活費をシュミレーション
上記の数値を参考に、アパートやマンションに暮らす一般的な学生の月間生活費(学費を除く)をより細分化してシュミレーションしてみます。
生活費
- 食費:30,000
- 家賃:50,000
- 水道費:2,000
- ガス代:2,000
- 電気代:4,000
- 通信費(スマホ+ネット):5,000
- 交通費:5,000
- 書籍(参考書等):3,000
- 交際費:15,000
- 服飾:5,000
- 理髪代:2,000
- 娯楽・嗜好費:10,000
- その他:10,000
小計:143,000
※交通費は学費に入りますが、生活の中で支払われるものなので計算しています。家賃は首都圏の学生だと平均5.6万円程度だそうです。因みに、23区内であれば6.3万円が学生の家賃平均だそうです。
収入
- 仕送り:30,000
- 奨学金:70,000
- アルバイト:50,000
合計:150,000
生活費を抑える方法
基本的に自炊し、お昼ご飯は弁当を用意する
食費:30,000→25,000
自炊であれば1食300円程度で美味しいご飯が食べられます。最大で1食100円まで抑えることができますが、平均して250円に抑えることができれば月の食事代は23000程度まで下げられます。
賃貸は条件を抑えてなるべく安く
家賃:50,000→40,000
生活費の中で毎月最も高額な出費となる家賃を抑えることで生活費に若干の余裕を生むことができます。
無駄遣いはしないことで少しずつ節約
水道費:2,000→1800
ガス代:2,000→1800
電気代:4,000→3600
水道光熱費に関しては大した金額差は出ないと思われがちですが、特に夏と冬は電気代に大きな違いが出ます。節約している学生であれば月3,000円程度、つい浪費してしまう学生はエアコンの使い過ぎなどで月10,000近くの電気代がかかることがあります。
格安スマホ+格安モバイルWiFiで通信費を抑える
通信費(スマホ+ネット):5,000→4,000
今時スマホ代に8,000円もかけている学生はいないと思いますが、格安スマホを使用すれば毎月の通信費を2,000程度に抑えることができます。また、パソコンをネットに繋げるルーターも欲しい方はラクーポンWi-Maxを使用すれば月額2,000円ちょっとに抑えることができます。
書籍は中古で購入する
書籍(参考書等):3,000→2,500
参考書は案外中古で販売されています。ただし、学期の始まる頃はすぐ売り切れることもあるので、早めに履修科目を決めて中古の参考書を探しましょう。もらえるなら先輩から譲り受けるのが最も良いです。
また、普段買う本も新品のものを買うのではなく、中古でたくさん買う形の方がおすすめです。
飲み会はなるべく断る
交際費:15,000→12,000
もしあなたが飲み会が好きでないのであれば、断ってしまいましょう。1回飲み会に参加しないだけで3,000円程度の節約が見込めます。
高い洋服は買わない
服飾:5,000→4,000
女性だと難しいかもしれませんが、ファッションにかかる費用は嗜好費であり、お金がないのにたくさん使うべきものではありません。大学時代は見栄を張らずに社会に出て稼げるようになってから洋服にお金をかけた方が楽しいと思います。
その他
もし以下のものでも、節約できるものがあれば挑戦してみてください。
- 交通費:5,000
- 理髪代:2,000
- 娯楽・嗜好費:10,000
- その他:10,000
小計:143,000→121,700
倹約した金は稼いだ金である
節約するのは地道な作業ですが、節約して浮いたお金は稼いだお金と等しく、これらの節約を実施した場合、年単位で考えると非常に大きな差ができます。
今回のシュミレーションであれば、小計で毎月21,300円の節約ができているので、年間255,600円の節約ができることになります。4年間続けたとすると1,022,400の差ができます。
これを人生単位で考えてみると、数千万円・数億円の差が生まれてきます。使うべきところには使い、節約できるものは節約するのはバランスが難しいかもしれませんが、節約スキルは持っておくに越したことはないでしょう。
最後に
奨学金がなければ通えない学生も多い
計算してみれば分かると思いますが、支出に対して学生が稼ぐ金額は半分に満たず、仕送りや奨学金頼りで大学に通うことになります。裕福な家庭でなければ毎月の仕送りは3万円出せるかどうかではないでしょうか。
奨学金に関しては、社会に出てから10年以上かけて返済する借金である面を見ると悪いもののに見えますが、大学に通うにはどうしても必要な人も多くいます。
大学生活の過ごし方に正解はなく、大学に通いたい・通った意味のある学生生活を送りたいと考えるのであれば、消費した時間とお金以上の何かを得られるよう自分の頭で考えて行動する必要があります。
無駄な大学生活にするか、有意義なものにするかはあなた次第です。
一人暮らしをしている大学生のほとんどは自分の力で生活できていません。なので、遊んでばかりいるのではなく、きちんと先のことを考えて自立していく道を探っていって欲しいと思います。