映画史専攻だった私が大学生におすすめする映画15選

学生生活映画史専攻だった私が大学生におすすめする映画15選

大学生の皆さんは、余暇の時間何をしていますか?アルバイトやサークル、部活以外で、自分だけの時間を持ったり、友人宅でまったり過ごしたりする時間も良いと思います。

今回は、学部と大学院時代ともに映画の研究をを行ってきた私が映像美、ストーリー展開、演技性など優れたものを15本紹介します。

1.バートン&ジョニーの誕生作「シザーハンズ」(1990年)

とある町に、老いた博士がおり、彼はついに人造人間「エドワード」を作りますが、手が鋏のまま未完成でした。

エドワードは博士亡き後一人で古城に住んでいました。ある日、そこへセールスレディのペグが来ます。エドワードは、徐々にペグの娘であるキム(ウィノナ・ライダー)に心惹かれていき...

「チャーリーとチョコレート工場」などでコラボレーションを展開しているバートン監督と名優ジョニーのタッグが生まれたのがこの映画です。

この映画の良い点は、ファンタジー映画として楽しめるだけでなく、「人は見た目ではない」ということを考えさせてくれる点です。

また、ジョニーはたった160文字のセリフで演技しているのに、演技は抜群なので、ぜひ目の演技に注目してください。

2.キャリアウーマン志向の果てには?「プラダを着た悪魔」(2006年)

ジャーナリストを夢見て、一流大学を卒業したのちに、なぜかファッション誌の第二アシスタントになったアンドレア(アン・ハサウェイ)が主人公の物語です。

アンドレアは「ダサい」女子でしたが、なぜか有名ファッション誌のヴォーグ誌の編集長であるミランダ(メリル・ストリープ)に見抜かれ、第二アシスアントとされて採用されます。

最初は鈍臭いアンドレアですが、徐々に「デキる女」へ成長を遂げ、ついにパリコレへの同行を言いわたされ...

ローレン・ワイズバーガー監督のアメリカ映画です。出世のためには誰かを犠牲にしなくてはならないこともあります。将来を考える大学生にこそ、観て欲しい映画の一つです。

3.青春をもう一度!「KANO〜1931海の向こうの甲子園〜」(2014年)

台湾南部の嘉義に、嘉義農林学校というところがありました。弱小校の嘉義農林学校に、厳しい監督の近藤(永瀬正敏)が来ます。

彼は客家系台湾人の野球部主将である呉明捷(ゴ・メイショウ)、通称「アキラ」を大変優れたバッターと見出し、他のメンバーの良い部分も見出します。

そして編成したのが、台湾人、アミ族などの原住民族、中国人(漢人)日本人からなる国際色豊かなチームでした。

当時、「こんなチームが勝てるわけがない」などと思われておりましたが、近藤監督の読みは正しく、嘉義農林学校は台湾内で次々と予選を突破し、ついに甲子園出場の切符を手に...

台湾映画で、実際にあった話を元にしており、当時日本が台湾を統治していた時代の話です。まさに青春そのもので、アツい気持ちを呼び覚ましてくれます。

映画には、台湾のダム建設に貢献した八田與一(大沢たかお)なども出てきますので、歴史の勉強としても有意義な映画です。

4.facebookの生みの親「ソーシャル・ネットワーク」(2010年)

ハーバード大のマークは、ある時女の子の顔写真格付けサイトを作るのですが、それが今現在のfacebookに至っています。

有能な人物を見つけ出して、組織を発展させ、2004年の初頭には、facebookが誕生します。

その後、マークは世界中に今のfacebookを浸透させますが、組織が大きくなるにつれて、社内での揉め事も頻繁になっていき...

デヴィッド・フィンチャー監督、アメリカ映画です。facebookの創設者である天才のマーク・ザッカーバーグの話です。

いくらお金や名誉が手に入ったとしても、大切な仲間を繋ぎとめておくことは難しいのです。友情はお金で買うことはできないと痛感させられる良い映画です。

5.無償の愛は永遠!「杉原千畝 スギハラチウネ」(2015年)

敏腕外交官で、ソ連に精通していた杉原(唐沢寿明)は、モスクワへ赴任することを望んでいましたが、あまりに精通しており、ソ連側から敵視され、ペルソナ・ノングラータというものを受けます。

その後、リトアニアに赴任しますが、ある日ユダヤ難民が押し寄せました。

彼らはナチスから逃れるため、第三国へ渡るビザを発給して欲しいと懇願し...

元外交官の杉原千畝の人生を描いた作品です。公開は2015年で、日本育ちのチェリン・グラック監督作品です。スリリングなシーンも多く、史実に忠実なので、とても見ごたえがあります。

見ていてハラハラしますし、唐沢寿明の演技は超一級です。

6.淡い恋と悲しい現実「ギルバート・グレイプ」(1993年)

ギルバート(ジョニー・デップ)は過食症の母や、重度の知的障害を持つ弟のアーニー(レオナルド・ディカプリオ)の面倒を見つつ、慎ましく生活しています。

ある日、個性的なベッキーという美しい女性と知り合い、淡い恋心を抱き...

ラッセ・ハルストレム監督作品で、1993年のアメリカ映画です。この映画の素晴らしい点は、アーニー役のレオナルド・ディカプリオの演技です。

彼は実際に知的障害者施設を訪れて、演技の参考にしました。

困難があっても、現実を受け止める力も大切だと思える映画です。

7.正義はどこに?ロシア版「12人の怒れる男」(2007年)


元は1954年のアメリカ映画で法廷モノですが、今回は2007年のロシア版を紹介します。

ニキータ・ミハルコフ監督によるロシア版のリメイクです。あるチェチェン系の少年が父殺しの罪に問われており、陪審員で有罪か無罪かを決定するというものです。チェチェン紛争をモチーフにしたり、ロシアの闇を描いています。

陪審員それぞれも原作より深いキャラ設定があり、感情移入してしまいます。

かなり長い作品ですが、コロコロ変わる意見や、陪審員たちの濃いキャラクターに惹きつけられるはず。特に法学部生には見て欲しい映画です。

8.偽りのない母の愛と戦争の悲惨さ「サラエボの花」(2007年)

サラエボで慎ましく暮らす母エスマとと娘サラがいました。サラは「父は殉教者である」と教えらえれていました。

サラは修学旅行の旅費が免除されるので、、父の戦死証明書を出すよう願いますが、母はどうしても出してくれません。

エスマは言い訳を色々考えますが、サラは不信感から反抗し、ついにクラスメイトから預かった拳銃で母を脅します。

そこで暴かれた真実は、実はサラは母が敵兵に強姦されて産んだ子だったということでした。「迷ったけれど、あなたを産んだ時美しくて泣いたのよ」というエスマは、サラをぎゅっと抱きしめ...

ボスニア・ヘルツェゴビナの映画で、2007年の作品です。偽りのない愛で、母がサラを抱きしめるシーンは絶対に泣いてしまいます。

実際エスマのような女性は数多くおり、それをテーマとしているのもおすすめポイントです。

9.ルネ・クレマンの傑作「禁じられた遊び」(1952年)

ドイツ軍から逃げてきた幼女・ポーレットは機銃掃射で両親と愛犬を亡くし彷徨っている途中、ミシェルという少年と出会います。

ミシェルは、死の概念がわからないポーレットに、犬のお墓を建てて、祈り方を教えました。

ミシェルはポーレットの為に次々と十字架を盗んだりして、最後は警察が来てしまいますが、その本当の理由はポーレットを孤児院へ送り込む為だったのです。

1952年のクレマン監督のフランス映画です。予算オーバーのため音楽がギターだけになり、その曲が「愛のロマンス」ですが、耳に残ります。

曲が素晴らしいのもおすすめポイントで、クレマン最高傑作と言っても過言ではないので、ぜひ見てください。

10.ジェフリー・ラッシュの演技が凄い!「シャイン」(1996年)

父からの厳格な英才教育のもと、ピアニストを目指すデイヴィッドは、父に反発しながらもピアニストとして順調に才能を開花させていくのですが、次第に精神に異常をきたし始めます。

ついに入院になったデイヴィッドは、一進一退を繰り返しながら演奏家への道を再度歩み始め...

1996年のオーストラリア映画で、今やパイレーツシリーズにて、バルボッサ船長で有名なジェフリー・ラッシュが、実在のピアニストを演じています。

大衆映画では脇役に徹するジェフリーですが、「シャイン」でアカデミー賞主演男優賞など様々な賞を受賞しています。

脇役がうまい人ほど演技力が凄いというのは正にこれです。ジェフリーの素晴らしい演技に注目してください。

11.自伝小説の映画化「17歳のカルテ」(1999年)

「17歳のカルテ」はスザンナ・ケイセンの自伝小説を元にしています。

精神科入院歴のあるウィノナ・ライダーが、境界性パーソナリティ障害で入院させられるスザンナを演じています。

そこで出会うのは、個性的なメンバーばかりで、特にボス的存在のリサを演じるアンジェリーナ・ジョリーは、この頃から演技が抜群です。

病を抱えながらも生きようとする患者たちも見所ですし、社会復帰を目指すスザンナの姿に感動します。精神疾患に偏見なく見て欲しいです。

12.映像美の真骨頂「サクリファイス」(1987年)

舞台俳優だったアレクサンデルは妻と子供達と暮らしています。

妻と不仲な彼ですが、ある日核戦争のニュースが入り、「魔女と寝なければ世界が終わる」と吹き込まれ、どうにか家族を守る為そうしてしまうのでした。

翌朝実はそんな話はなく、自分が魔女と寝たから災難が起こるのだと思い込み...

ロシアのタルコフスキー監督によるスウェーデン映画です。「映像の詩人」アンドレイ・タルコフスキー作品で見ておくべき映画の1つです。

ラストシーンは衝撃的ですし、タルコフスキーは火や水をモチーフにすることが多いので、モチーフに注目して淡い映像美を堪能してください。

13.慈愛の心とは?「独裁者と小さな孫」(2014年)

2014年のジョージア(グルジア)映画で、架空の独裁国家を描いた作品です。

大統領は独裁政治を行っていましたが、ある日クーデターが発生します。

小さな孫を連れて、旅芸人に扮しながら、何とか逃れようとする彼は、かつての独裁者の姿より、孫を守るおじいちゃんです。

大統領と孫息子が逃げるシーンはハラハラしますし、孫役のダチ君は戦争の中の無垢な存在として描かれています。

正体を知った民衆が最後に大統領を殺すか否かで揉めるシーンは、慈愛とは何かを考えさせられるので、大変おすすめです。

14.友愛の証!「海難1890」(2015年)

使節団を乗せたエルトゥールル号が沈み、地元の人は何とか救助して、無事にトルコへ彼らを返します。

その後イラン・イラク戦争で、日本人がテヘランに取り残されましたが、エルトゥールル号の恩を返すべく、オザール首相は日本人救出作戦のため救援機を飛ばし...

2015年の日本・トルコ合作映画で、エルトゥールル号事件や、イラン・イラク戦争で取り残された日本人を救ったトルコ人の実話を基にしています。

実際にロケは船が沈没した和歌山県串本町で行われており、豊かな自然も見所です。

これは全て実話ですし、おすすめポイントは、同じ俳優・女優が遭難シーンとテヘランシーンで別人の役をやっている点も面白いと思います。

恩を忘れない気持ちや友愛をぜひ確かめてください。

15.無国籍感と映像の美しさ「スワロウテイル」(1996年)

1996年岩井俊二監督の映画で、架空のアジアの国を描いています。

母を亡くした少女・アゲハは、グリコ(CHARA)に引き取られ、彼女の素晴らしい歌声に惹かれていきます。実際にグリコ役のCHARAは歌手ですし、劇中の曲「Swallowtail Butterfly 愛のうた」は当時大人気だったようです。

日本語・英語・中国語の飛び交う多国籍な感じも斬新ですし、岩井監督の淡いブルーフィルムのような映像はとても心動かされます。

若い大学生のうちに見ておくと、本当に美しい映像の見方わかるでしょう。

最後に

ここまで15本の毛色の違う映画をご紹介させて頂きましたが、本来ならもっと観ていただきたい作品があります。

数百本の映画を観てきた私が、大学生のうちに見ておくと、絶対に「人生の教科書」「審美眼を養えるもの」になる作品を厳選して選んだので、自信を持っておすすめいたします。

気になったら、レンタルしたりデジタルダウンロードで観てください。

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Campus Hub編集部

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